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自分のことは自分だけが知ってる

こんにちは、モトヒロです。
今日は「コーチに言われた事」についてお話します。

この話は僕が引退を決意するできたきっかけでもあります。

コーチの話をする前に、僕の引退するまでの葛藤を話そうと思います。
今回はいつもより長いので、ご了承ください🤲

それではいきましょう!


まだボクシングがしたい

青学ボクシング部の代替わりするのが、7月に一番上の代のリーグ戦が終わりになります。

学生生活最後のリーグ戦を終えて引退するつもりだったのですが、リーグ戦で負けた相手が高校の時にランキングに上がっていた選手で、その相手にダウンも取られず、最終ラウンドはスタミナだけで言ったら勝っていました。

まだ自分は伸びる。まだやり切れていない。ボクシングがしたいと思って、9月の青学が主催する大会まで続行する事にしました。


引退失敗

僕の代は皆んな引退した中、僕だけ残って9月の試合を勝利して有終の美を飾ろうと夏休みも部活に行っていました。

キャプテンを続けようとは思っていなくて、本来であれば引退の身なので、一個下の後輩にキャプテンを譲ろうと思っていました。

当時の部員の構成は、
四年生 1名
三年生 1名
二年生 1名
一年生 4名
でした。

なので、唯一の三年生の後輩に譲ろうと思っていたのですが、その後輩に「先輩がいるまではキャプテンでいて欲しい」と言われて、なんだかんだキャプテンは続ける事になりました。

そして、事件が起こったんです…

夏休みの合宿初日の朝に、三年生の後輩から退部のメッセージが届いて、その後輩は姿を消しました。。。

僕と同学年の人たちはあまり部活には来ていなかったので、その三年生の後輩とは同学年の人たちより仲が良かったです。なので衝撃的でしたね。まさか辞めるとは他の部員、コーチ陣も思ってもいませんでしたから。

そうなると、引退するには二年生の後輩にキャプテンを譲らないといけなくなるのですが、この後輩は次のオリンピックを目指している選手で、海外での試合前になると部活の練習に出れる頻度も減っていきます。
それにまだ二年生なので、責任感なく自由に練習して成長したい時期というのもあって、この後輩にはキャプテンは早いと思いました。

すると、残りが一年生。
しかし、まだ入部して間もないのにキャプテンを任せるのは、僕のキャプテンとしての責任放置と言ってもおかしくはありません。

という訳で、9月の試合が終わってからも、引き続きキャプテンを継続する事になりました。笑

これが引退に失敗した経緯です。
休学して1年間ボクシングをする格好となり、次の年のリーグ戦までやる事になりました。


引退に失敗しても、続けられた理由

青学ボクシング部には僕と同じ体格の選手がいないので、試合前になると早稲田に出稽古しに行くのが、今年の6月からルーティンになっていました。

早稲田は青学より引退する時期が遅くて、12月に行われる早慶戦で4年生が引退します。

なので正直、僕の中では

引退に失敗したけど、早稲田の同期が続けているから僕も頑張ろうという原動力になっていました。

青学の練習も楽しいのですが、早稲田での練習は同期と一緒に練習できる違う楽しみがありました。

早稲田は青学と同じ3部リーグに所属しています。
なので、本来であれば敵同士。だけど、青学に同じ体格の選手がいないからってので、出稽古を歓迎してくれた早稲田の選手たちには感謝しかありません。
皆んな本当にありがとう!


同期がいなくなる不安

僕は12月3日に試合を控えていました。早稲田も同じ日に早慶戦があります。

12月の試合に向けて、早稲田に出稽古しに行っていました。
練習では僕の同期が部を牽引していました。

ですが、それも11月まで。

彼らは12月3日の試合をもって引退します。他の大学の同期は既に引退しているので、そうなると完全に僕の周りの同期がいなくなります。
僕以外皆んな後輩になります。この状況になるのが不安でした。
想像するだけで寂しいと思っていました。それくらい同期の存在って大きいんだなと感じました。

しかし、自分が来年のリーグ戦までやると決めたのだから、そこまではやり切らなきゃと自分に言い聞かせました。

まだ同期が引退していないのに、そんな事を思いながら12月の試合に向けて練習していました。


プツッと糸が切れる

そして迎えた試合当日、僕は判定で負けてしまいました。

最終ラウンドが終わって、レフリーが僕と相手選手をリングの真ん中に呼び寄せる。審判たちのスコアの集計がされるまで少し時間がかかる中、試合中の自分の悪かった部分が蘇ってくる。

スコアの集計が終わり、アナウンサーが試合結果を読みあげる。
そして、僕の腕は上がらずにレフリーが相手選手の腕を上げた。

その瞬間、僕の中で糸のようなものがプツッと切れたような気持ちになりました。その後に込み上げてくるのが、やり切ったと感じるような清々しさ。

今までは試合に負けると悔しくて、動画を見直して悪かったところを見つけて、早く練習したいと思うのですが、今回はそういう気持ちになれませんでした。

少しネガティブになりますが、これ以上大学ボクシングを続けるモチベーションの割に選手として成長する事はないなと感じました。
モチベーションで決めるなって思うかもしれませんが、休学していてずっとボクシングをするのは勿体無いとは思っていました。

ボクシングで成し遂げたい目標があっても、他でやりたい事を比較したときに、その目標よりも他でやりたい事の方が楽しくて大きいものだと思っていました。

要はボクシングより他でやりたい事の方がコスパが良いみたいな?

しかし、こんな事を思うのは負けた直後だからであって、また練習したいと思うんじゃないかと思い、少し日を置いてみる事にしました。


何者?

しかし、思いが変わる事はありませんでした。
今までの大学生活はボクシング漬けの日々で、これから卒業するまでは他の事もやりたいと思っていました。

ですが、来年のリーグ戦までは続けますと言ったので、このまま引退するのはキャプテンとしての責任を放置しているプラス、自分自身が有言実行できない人となるのが嫌でした。

だけど、これからボクシングでの目標を達成するために部活を続ける気力もありませんでした。
それに12月の試合で、僕の中で「ボクシングはお腹いっぱい」という満足感でいました。

引退するかどうかを悩みに悩みました。試合が終わってからずっと考えました。最初に監督に相談して、その後にコーチにも相談しました。

監督とコーチはどちらも、キャプテンとして十分やってくれたと言ってくれました。

そして監督からは「一個下の後輩にキャプテンを譲るはずが、まさかの退部でこのまま僕がいなくなると部活が崩壊しかねない状況で、キャプテン2年目をやってくれたのはありがとう」と言ってくださいました。
僕はそれを聞いて少し楽な気持ちになりました。
ですが、監督と話した時には引退する事が固まり切れていませんでした。

まだ自分の中で、このまま引退する事が責任放置に思うのと、後輩たちで部が成り立つのかの心配もありました。

後もう一つの心配というか、不安があります。

部活を引退してしまったら、自分は何者になるんだという不安がありました。

今までは「青学ボクシング部主将の長嶋」という肩書きを持っていましたが、引退するとこの肩書きがなくなってしまいます。

自分はただ休学している青学生?

今まではあんなカッコイイ肩書きがあったのに、なんか見窄らしい肩書きだなと、そんな事を考えるだけで自信がなくなる事もありました。

それならまだ部活に残って来年のリーグ戦まで続けた方が良いかなって思うのですが、しかしそこまで続ける気力はありませんでした。
だけど、自分は何者でもなくなる不安があります。

そんな時に、コーチからある話をされて、僕は引退しようと決意が固まりました。
ここからが本題です。笑
長くてすいません🙏


自分のことは自分だけが知ってる

いろんな心配に思っている事に対して話してくれたのですが、今回は「自分が何者でもなくなる」という不安を解消してくれた話をします。

まず、青学ボクシング主将という事について、
「そんな肩書きなんて、世の中からしたらちっぽけなモノだよ」と一刺し。

確かにそうだけど、就活だと体育会の部活に入っているだけで有利なのに、さらに主将となると更に良いんだよなっと聞いた時は思っていました。
ですが、そんな小さいスケールの話ではありません。
就活ではなく、人生としてのスケールでした。

「青学ボクシング部で主将としてやってきた事は、自分のうちに秘めておくだけでいいんだ」
「周りから青学ボクシング部主将が何だって思われたとしても、自分がこの部活で一生懸命やってきた事を自信に持って新しい挑戦をすればいい」
「自分がこの部活に対して注いできた思いは自分にしか分からないんだから、周りがどうこう言おうと関係ない」

聞いた時は泣きそうになりましたが、そのコーチの前で泣くのは嫌だったので我慢しました。
だけど、芯を突き抜かれるような感覚でした。

肩書きは飾りであって、一番大事なのは今まで一生懸命部活でやってきた事を忘れずに、自信に変えて新しい事に挑戦してく事なんだと思いました。

すごく響きました。
ここから僕は引退をプラスに考えれるようになりました。
そして先日、部員たちに引退する事を言いました。

一年生主体の部活ですが、部員全員が部活の問題を理解していて、皆んなが問題を解決しようと思って行動しています。
前まではまだ辞めれない思いがありましたが、少し荒業にはなるけど、今の部員たちなら乗り越えられると思いました。

一年生は特に4月から入学して、よくこんなに立派になったなって思う部分がたくさんあります。
これから唯一の二年生が主体となっていくと思いますが、今の一年生なら二年生をサポートしてくれると思います。

僕はこんな後輩たちが入部してきてくれて、とても幸せだし、最高な仲間に出会えたと思っています。
そして、いつも僕らを支えてくれているコーチ陣には感謝しかありません。
ボクシング以外の事も学ぶことがたくさんありました。

これからは青学ボクシング部に主将として活動してきた事を誇りに持って、新しい挑戦をしていきたいと思います。

新しい挑戦が始まりそうなので、また投稿します!


今回は少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでくれてありがとうございます!
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