【選んで無職日記75】安物には安物の理由が

2024/9/29

　今月最後のチケットを使いピラティスへ。インスタで見つけた、安くて可愛いヨガウェアのサイトで購入した長袖のトップスを着ていった。親指を通す穴が開いていることにレッスンの途中で気づいたので通してみると、腕の長さとウェアが合っておらず、キツく感じたので外してしまう。一度洗うとトップスもレギンスも丈が足りなくなってしまってだめだ。乾燥機までかけると本当に冗談じゃなく一回り小さくなってしまう。
　レッスンが終わり、先生にコースを変更しようか迷っている旨を相談した。今は月四回コースなのだがもう少し多く通いたいと思っていたのだ。回数を増やしたいのですがと伝えると、やっぱり月四だと足りないでしょう！と嬉しそうに説明してくれた。
　時間があるみたいですがお仕事は何をされているんですか、と聞かれたので、実は二か月前ほどに辞めていてと伝えると、あら余裕ある！と返された。余裕は別にないので、いえ少しだけお休みしようと、と言うと、前職は何されてたんですか～と話が進む。確かに、アラサーの女が仕事もせず、日中からピラティスに通ってしかも回数も増やしたいと相談してきたら、誰でも余裕があるように見えるだろうなと思った。最終的には、ピラティスをすることで自分と向き合う時間が作れて良いですね、と話がまとまった。
　私はいつまでこうしていられるだろうか、とつくづく思う。いつかはまた仕事を再開しなければならないのだ。お金湧きドコロがない限り。

　ピラティスに向かっている時に、少し肌寒いが天気が良くて気持ちがよかったので、街中でやっているグルメフェスに行くのが良いかも、と夫にラインしていた。
　レッスンが終わり外に出てLINEを確認すると、今街中だというので急いで向かう。ダル着で外出したことをかなり後悔した。家に一度帰ると思っていたから、前述した長袖トップスとレギンスの上に大きなロングワンピースを一枚着ているだけで、なんとなくジム帰り感がある。街に出るならもう少しおしゃれしたのにと、ひとりごつ。

　グルメフェスは街中の大きな公園の中で、沢山の店舗が集まってそれぞれビールやソフトクリームなどを販売しており、カレーかラーメンがメインの食事として提供されていた。チケットを購入し、お互い別のラーメン屋のしょうゆとモルメンにして外のテーブルで食べたが、天気が良くて気分がよかった。レジャーシートを持ってきて芝生で食事する家族もいて、あれをやりたかったなと思う。

　家に帰る途中、暑くてピラティスのトップスの袖をぐいっと捲ると、手と腕の中間くらいの布がピリッと裂けた。親指を通す穴の丁度真上が避けたので、穴が二個になってしまった。ジムウェアというのはちゃんとした名のあるブランドで購入すると、余裕で一万円を超えてしまうので渋って安い輸入品を買ったが、これなら安かろう悪かろうだ。