どうして宝石屋は胡散臭いと思われるのか?
胡散臭いですか?
この話題、昔から言われていてどうしてそう思われるのかずっと考えています。
しっかりと仕事をしているつもりなんですが、詐欺とか騙されると疑われる事もあります。
うちの場合は宝石職人を家族に持ったり、ボク自身も卸業に勤めていた事もあってそこまで思われる事も少ないのですが、基本的に宝石屋はどこを信用して良いのか分からないのかも知れません。
良心的なお店と悪徳業者が混在している事があるから胡散臭いイメージがあるようです。
実際卸業に勤めていた時の取引先でキャッチセールスをしていた会社と取引した事がありました。
グレーな所ほど売る
現在ではそういった所との取引はありませんが、そういった所の勢いは凄まじいものがありました。
売り方は分かりませんが、売れ方はもの凄く同じ宝石卸業が苦戦する中、同じ商品を何本も何十本も売ってくるのです。
仕事を始めた頃だったので、「どうなってるの?」と思った事があります。
当然ながら良心的なお店もあります
反対に良心的なお店との取引もあり、お客さんにとても真摯に対応している所もあって同じ商品ではなく、お客さんの要望に沿った商品をしっかりとした対応で販売していました。
もちろん、価格も予算に合いその中でベストな商品を勧めていましたし、強引に買わせる事もありませんでした。
ただ、良いお店のお話は口コミでは広まってもニュースにはなりません。
だから、悪徳業者の方がニュースになり宝石業界のイメージが落ちて胡散臭く感じてしまうのではないかと思います。
商品の価値が分からない
結局、これが1番と思います。車などだと原価を計算して・・・という事があり宝石は難しいと思います。
平たくいうと「ただの石」ですから。
ただし、宝石はただの石とはいえ、多くの人の手がかかっています。宝石の採掘場って例えばダイヤモンドであれば物凄いすり鉢状に地中深く地面を掘って掘って彫りまくっても、手の平にほんの少しだけしかダイヤモンドとして成り立たないほどの物なんです。思っている以上にお金がかかっています。
それがただの石である宝石の価値です。だからこそロマンがあるのだと思います。
ただ、宝石の販売価格というのが分かるという訳ではありません。これが1番難しい。基本的にそれが曖昧なので原価計算が難しいという事です。
原価があるのに分からない
自分でも思うんですが原価があってないような物です。
ダイヤモンドは品質によって基本的な価格が導き出されるんですが、カラーストーンに関しては本当に分からない。
そういう事が重なって商品の価値分かりにくくなっているのだと思います。
実際に詐欺まがいで販売しているお店もあります。
最近では少なくなったとはいえ、あまり大きな声では言えませんが、この商品にこんな値段付けるのかと驚く場合があります。
そういったお店の常套句が「この価格は今しかありません。掘り出し物ですよ!」と感じで言われる事ですね。
これ言われると他の買い物でもそうですが断りにくいじゃないですか。
そんな殺し文句がとても多いというのが胡散臭さに繋がるのだと思います。
他にも同じような常套句で売っているお店もあります。
宝石業界の胡散臭さはなくならないからこそ、信頼できるお店を探そう
どこの業界もそうだと思いますが、胡散臭さがある所はなかなかなくならないと思います。どこか儲けの匂いがするんでしょうね。
個人的に宝石業界は儲かりそうで儲からない。それなのに大金が動くという難しい業界だと思っています。
だからボクは胡散臭さをなくした普通のお店というイメージでネットショップを運営しています。
出来るだけお客様の声も更新していこうとしています。生の声を聞くのは卸業ではありませんでしたから(^^)
まとめ
宝石屋が胡散臭いと感じられる要因は、価格の不透明さや宝石の評価基準の信頼性の低さ、詐欺や偽物のリスク、情報の非対称性、宝石屋の個体差などがあります。
これらの要因が絡み合い、一般消費者にとって宝石屋の信頼性に疑問を持たせる結果となっています。
宝石の市場は複雑であり、消費者は自分自身で宝石の知識を持つことが難しいため、宝石屋の情報を頼りにする事が多いです。
しかし、宝石屋の中には信頼性の低い業者も存在しているので、自分が本当に信頼出来る宝石を購入しているのか不安を感じる事があります。
しかし、宝石業界全体が胡散臭い訳ではありません。信頼性のある宝石屋も多くありますし、業界全体で持続可能性や倫理的な取引に関する取り組みが行われています。
宝石を購入する方も、宝石の購入や取引に際して情報を十分に収集し、信頼性のある業者を選ぶことが重要だと感じます。