The Beatles
はじめに
僕がビートルズに出会ったのは8歳の頃。親が運転する車の中で初めて『Because』を聴きました。その時は「この曲、なんか不気味で怖いな」という印象でした。
しかし、それから3年後の小学校5年生の時、ビートルズの事が大好きになりました。親父がジョン・レノンの『Imagine』を聴いたのを耳にして、そのメロディー、歌詞に衝撃を受け、心が揺さぶられたのです。
また、その時に初めて、ジョン・レノンがビートルズのメンバーの1人だという事も知りました。それから『Help!』『Ticket To Ride』など、割とポップ調の曲を聴いてからビートルズにドハマりしました。初めて聴いた曲が子供でも親しみやすいような、そういったポップ調な曲だったらもっと早い時期からハマってたのかなーっと今更ながら後悔しています(笑)
今日はそんなビートルズに対する個人的な解釈と知っている範囲の事実(誤りがあればご指摘お願いします)を書いてみたいと思います。
それぞれのメンバーの魅力
ジョン・レノン
ビートルズのリーダー、リズムギター担当のジョン・レノン。彼の性格はとてもシニカルですよね。皮肉屋だけどユーモアがあって頭がいい、いい人だと思っていたらふとした時に暴力的で怖い瞬間を見せる、そんな感じでしょうか。
また、彼は楽器にもこだわりが少なく、ジョージはかなりのギターコレクターだったようですが、ジョンはあまり興味はなく 現にビートル時代に使っていたのはリッケンバッカー325、ギブソンJ160Eそしてエピフォンカジノくらいで、その他はそんなに目立った使用がないのもそのせいだと思います。
音楽理論の観点から言っても、変なコード進行を使用したり、突然の変拍子を取り入れたりなどはあるけど、聴いていて違和感がないというのが彼の曲の特徴ではないでしょうか。
ポール・マッカートニー
ビートルズのベース担当のポール・マッカートニー。彼のキャラクターを言葉で表すと、ニコニコしていて明るい、そんな感じのイメージでしょうか。また、目立ちたがり屋で完璧主義な所もあると思います。
ポールはメロディーメーカーとしては間違いなく史上最高でしょう。ビートルズにおける彼の楽曲は『Hey Jude』『Let It Be』など、皆が歌えて親しみやすく、とにかくメロディアスで1発で聴いた人の心を奪うような曲が多いですよね。
さらに彼はギターも上手くてピアノもドラムも弾けるまさに天才で、ギターに関しては右利き用のギターを左に持ち替えてそのまま弾いていたという逸話があるくらいです。楽器の細かいコードも熟知していて、クラシックからポップスまで幅広いアカデミックな素養をかなり高度な領域まで感性で体得しているんだと思います。
ジョージ・ハリスン
ビートルズのリードギター担当のジョージ・ハリスン。彼の性格は控えめで、真面目な感じでしょうか。でも意外にも色んな人とは積極的に交わり、社交的な一面もあります。
彼の名言と言えば、契約後にプロデューサーのジョージ・マーティンがビートルズのメンバー達に「ここが君らの楽曲を録音するスタジオだ。気に入らないことがあったらなんでも行ってくれ」と言ったのに対し、「あんたのネクタイが気に入らない」とジョージが返したので、一堂が爆笑し場が和んだというエピソードが有名です。あと、長髪の彼らに「いつ髪を切りますか?」と云う皮肉を込めたインタビューに「昨日切ったけど」と返すなど、意外にもユーモアに富んだ諧謔的な一面もあります。
言ってみればジョージはビートルズの隠し味といったところでしょうか。ビートルズの特に初期は基本的にはコーラスグループだと思います。そして3人のコーラスにおいてジョージはいつも真ん中のパートを担当しています。よく聞かないと聞こえてこない部分ですが、これがあるとないとでは大違いで、これがビートルズの深い響きを支えています。また、インド音楽を持ち込んだことなどはビートルズだけではなく世界中のロックに影響を与えています。
作曲に関してですが、彼は最初からその才があったわけではないと思います。おそらく、才能の発芽があったのは、『Help!!』に収録された『I Need You』あたりからでしょう。それまでは、どちらかといえば佳曲は多いけれど、まだレノン・マッカートニーの足元には及びませんでした。ですが、後期の頃は彼らに肩を並べるほどだったのでは無いでしょうか。特に、『Here Comes The Sun』『Something』などは何回聴いても心にグッとくるものがありますね。
リンゴ・スター
ビートルズのドラムス担当のリンゴ・スター。彼はクセがなく協調性があり、誰とでもうまくやれるタイプなのではないかと思います。
そんなリンゴに対する優しいというイメージがある反面、こんなエピソードがあります。ホワイトアルバムのレコーディングの時、ポールにドラミングをあれこれケチつけられて頭に来てレコーディングに来なり、1番最初にグループを脱退したのは彼だそうです。
温厚で誰とも仲良くやれる人だったけど、プロ意識も高い人で自分の仕事にプライドを持っていたのでしょうね。
ビートルズのほとんどの曲はポールとジョンが作曲していましたが、リンゴが単独で作曲したものが2曲だけあります。『Don’t Pass Me By』と『Octopus’s Garden』です。前者は1968年発表のアルバム『The Beatles』通称『White Album』に収録されています。この曲はリンゴにとって作曲家としてのデビュー作となりました。(追記: 1950年代後半のハンブルク時代には既に作曲され、ビートルズの他のメンバーに披露されていた。) カントリー風のサウンドが印象的な良い曲です。後者は1969年発表のアルバム『Abbey Road』に収録されています。コミカルな曲調とは対照的にシニカルな歌詞を歌っているのが印象的な曲ですね。
ビートルズ初期・中期・後期
初期のビートルズ
ビートルズはアルバムの作風によって初期・中期・後期に分けることができます。初期のビートルズのアルバムは、『Please Please Me』『With The Beatles』『Hard Day’s Night』『Beatles For Sale』『Help!』の5つのアルバムです。
作風としてはエネルギッシュでポップと言ったところでしょうか。ビートルズがイギリスのリバプールから世界へその名前を知らしめた時期ですね。
モッズスーツを身にまとい、ポールのヘフナーバイオリンベース、ジョンのギブソンJ160Eまたはリッケンバッカー325、ジョージのグレッチデュオジェットまたは、リッケンバッカー360/12を演奏する彼らの姿はとてもアイコニックですよね。
中期のビートルズ
中期のビートルズのアルバムは『Rubber Soul』『Revolver』『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』『Magical Mistery Tour』の4作です。
ポールの作曲数が増え、アルバムに対する貢献度がジョンよりポールの方が高くなっていきます。レコーディング技術などが進化し、新しいサウンドを常に求めていた時期です。ジョージがインドのシタールをロックの世界に持ち込んだのもこの時期です。
また、同時期に盛り上がりつつあったドラッグカルチャーやサイケデリックムーブメントなどとビートルズの音楽は融合していき、アルバム『Revolver』はLSDが創ったアルバムと呼ばれる程です。
後期のビートルズ
後期のビートルズのアルバムは『The Beatles(White Album)』『Yellow Submarine』『Let It Be』『Abbey Road』の4作です。
レコーディングも個々で行うことが多くなり、メンバー間のすれ違いが生じ、解散へと向かって行く時期です。サウンド的にはすべてのロックのジャンルを凝縮させ、洗練された音楽というべきでしょうか。またこの頃からジョージが作曲の腕を急激に上達させます。それに伴って他のメンバーに不満を募らせるようになります。この確執は「ゲット・バック・セッション」で顕在化し、メンバーの中でも彼は早くからソロ活動を志向するようになり、バンド解散の原因の一つともなりました。
個人的にはビートルズ後期のジョージの曲はすごく好きなので、もう少し彼の曲をアルバムに収録して欲しかったというのが本音です。
おわりに
いかがだったでしょうか。個人的なビートルズに対する解釈、そして自分が知っている事実を述べてみました。僕はおそらくビートルズを死ぬまで毎日聴き続けると思うし、50年後、100年後も人々に聴かれ続けるでしょう。
僕の周りの同世代はビートルズを聞いた事があるけどよく知らないという人達が多いので、とにかく僕の目標は彼らにビートルズの魅力を伝えることです。1人でも多くの人達にビートルズの魅力を知り、好きになってもらいたいですね。
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