93 川上未映子『黄色い家』
いろんな感情が渦巻いた作品。読んでて終始重々しかった……。辛くて、苦しくて、でもどうしようもなくて。生まれた環境や時代背景でその人の幸せは大きく左右されてしまうことを突きつけられた。花が闇バイトに手を染めてしまったのも、花自身というよりも、相当な家族事情があったり、スナック「れもん」が火事に遭ったり、お金に困っている人ばかりが周りにいて、でも誰もまともな仕事ができる状況になくて、誰もが騙されたり詐欺に遭ったり暴行を受けたりしてて、頼れる人もお金もないような諸々の状況がそうさせ