美しい町を磨き続ける、気立て良き人びと(若桜・若桜鉄道)|終着駅に行ってきました#2
かつては木材の集散地として栄えた町、若桜(わかさ)。栄華の時代の記憶をとどめる町には、清冽な小川と、丁寧に掃き清められた庭を持つ名刹、体験運転ができる蒸気機関車に、おいしいサンドイッチを出す喫茶店があって、町と鉄道を大事に守り続ける心温かい人たちがいました。〔連載:終着駅に行ってきました〕
文=服部夏生 写真=三原久明
「昔は、駅前に留められた貨車に、材木がたくさん積んでありました。それを蒸気機関車がひいて走るんです。もう随分前のことになりますね」
ここは鳥取県若桜町。