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地元にエール これ、いいね!

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日本全国の“地域の宝”を発掘する連載コーナー「地元にエール これ、いいね!」。地元の人々に長年愛されている食や、伝統的な技術を駆使して作られる美しい工芸品、現地に行かないと体験で…
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#ひととき

【古都の革靴 KOTOKA】不規則なシボやシワ 靴それぞれの革の個性を楽しむ(奈良県大和郡山市)

2019年、奈良県大和郡山市の7社の靴メーカーが共同で立ち上げたブランド、それがKOTOKAだ。じつは奈良県は日本有数の紳士革靴の産地。大和郡山市では1960年代に革靴産業が発展し、1984(昭和59)年には奈良県靴工場団地(現小泉工業団地)がつくられるほど地場産業として栄えた。 しかし日本の他の製造業と同じく、近年は外国製品との低価格競争に疲弊し、往時の勢いは消えつつあった。半世紀以上の経験に裏打ちされた確かな技術があるのに、産地としての認知度も不十分なままだ。再興をかけ

【太子みそ】地元のおかあさんがつくる“幻の味噌”(兵庫県太子町)

日本全国の“地域の宝”を発掘する連載コーナー「地元にエール これ、いいね!」。地元の人々に長年愛されている食や、伝統的な技術を駆使して作られる美しい工芸品、現地に行かないと体験できないお祭など、心から「これ、いいね!」と思える魅力的なモノやコトを、それぞれの物語と共にご紹介します。(ひととき 2018年4月号より)  手渡されたお椀からたちのぼる、やさしい味噌の香り。ひと口いただいて驚いた。甘露――。これまで味噌汁に使ったことのない形容が口をついて出る。甘みと塩気が絶妙にあ

お土産にも喜ばれる、300年の歴史を受け継ぐ美しい「和ろうそく」(愛知県岡崎市)

日本全国の“地域の宝”を発掘する連載コーナー「地元にエール これ、いいね!」。地元の人々に長年愛されている食や、伝統的な技術を駆使して作られる美しい工芸品、現地に行かないと体験できないお祭りなど、心から「これ、いいね!」と思える魅力的なモノやコトを、それぞれの物語と共にご紹介します。(ひととき 2018年3月号より) 「三州岡崎和蝋燭(ろうそく)」として愛知県の地域産業資源にも認定されている岡崎の和ろうそく。見慣れたろうそくとは違う、つや消しの肌と太い灯芯(とうしん)に目を