「何かを封印している?」異形の三柱鳥居が意味するもの──京都・木嶋坐天照御魂神社をめぐる2つの「謎」
文=古川順弘(文筆家)
秦氏の里に鎮まる木嶋坐天照御魂神社 京都・太秦にある大酒神社から東に10分ほど歩くと、木嶋坐天照御魂神社の鳥居前に出る。現在の祭神は天之御中主神とほか4神(大国魂神・穂々出見命・鵜茅葺不合命・瓊瓊杵尊)。社名の「木嶋」は社地一帯の古地名で、そのため「木嶋社」を通称とする。現在は宅地に囲まれているが、かつては木嶋という名にふさわしく、周囲には巨樹が繁茂し、境内にある「元糺」と呼ばれる池の水量も非常に豊かだったという。境内社に養蚕神社があるため、「蚕の