マガジンのカバー画像

名勝アルバム

31
「名勝」とは、日本における文化財の種類の一つ。本連載では国指定名勝の庭園、峡谷、海浜、瀑布などを、臨場感あふれる撮りおろし写真で紹介します。旅に出たような気分で、日本の美しい景勝… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

【清水園】江戸の面影を今に残す 城下町の苔の名庭(新潟県新発田市)

「名勝」とは、日本における文化財の種類の一つ。本連載では国指定名勝の庭園、峡谷、海浜、瀑布などを、臨場感あふれる撮りおろし写真で紹介します。旅に出たような気分で、日本の美しい景勝地の数々をお楽しみください。(ひととき 2020年7月号「名勝アルバム」より)  江戸時代に10万石の城下町として栄え、往時の雰囲気を今に伝える新発田(しばた)市。当地は1598年(慶長3年)から274年間にわたり、溝口秀勝を藩祖とする溝口家に統治されてきた。清水園は溝口家の下屋敷として造られ、のち

【称名滝】落差日本一の滝で味わう夏の涼(富山県中新川郡立山町)

「名勝」とは、日本における文化財の種類の一つ。本連載では国指定名勝の庭園、峡谷、海浜、瀑布などを、臨場感あふれる撮りおろし写真で紹介します。旅に出たような気分で、日本の美しい景勝地の数々をお楽しみください。(ひととき 2019年7月号「名勝アルバム」より)  緩やかな遊歩道の坂を登り、滝を正面に望む称名橋に立ってみて、驚いた。豪快な地形、流れ落ちる水の轟音もさることながら、滝壺から上る水煙が霧となって我が身を包み込み、そのあまりの涼しさに一瞬、今が夏であることを忘れそうにな