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笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

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華道家元・笹岡隆甫氏による連載コラム。花にまつわる絵画や伝統芸能などの文化・歴史的背景を探り、さらなる花の魅力をお伝えします。
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#京都

なぜ紅葉の美しさに心打たれるのか|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

清川あさみさんの原画展で装花、“女性の成長”を秋色で表現写真に刺繍を施す手法を用いた作品…

平安時代にタイムトラベル!秋に咲く桜で宮廷文化「蹴鞠」本来の姿を表現|笹岡隆甫 …

秋に咲く御会式桜桜は、秋にも咲く。京都で最も有名なのは、妙蓮寺(京都市上京区)の御会式桜…

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[雪月花]日本の美を表す三字熟語から、花の空間を演出する|笹岡隆甫 花の道しるべ …

暑さが一段落し、秋の花が顔を出しはじめると、おのずとイベントも増える。昨年9月には、大阪…

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[七夕の起源]星に捧ぐ、五色の糸と梶の葉|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

2013年7月、青山のスパイラルホールで『花方』~第一章「星逢いの宴」が開催された。作家の岩…

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【ジューンブライド】婚礼時に喜ばれるいけばな|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

ジューンブライド。6月は結婚を司る女神Junoが守護する月であり、この月に結婚する花嫁は幸せ…

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【壬生寺節分会】山伏衆はなぜ五色の弓矢を射るのか|花の道しるべ from 京都

立春の前日にあたる節分。寺院では「節分会」、神社では「節分祭」が催行される。京都に住んで…

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モミジがつなぐ、京の料理と文化|花の道しるべ from 京都

昨年12月、京料理のイベントが開催された。「京料理」が国の登録無形文化財に登録されたのを記念して企画された京料理博覧会「京料理フェア」だ。京料理の担い手というと「料理人」のみと考えられがちだが、京料理のもてなしは決して料理人だけで成立するものではない。総合コーディネーターである「主人」、接遇を担当する「女将・仲居」も含めた、三者の連携が欠かせない。今回、登録の対象となったのは、この三者である。 イベントの会場は、三井家ゆかりの地に立つHOTEL THE MITSUI KYO

つるバラに合う、五線譜に散らばる音符のような赤い実|花の道しるべ from 京都

Barry McGee、杉本博司、塩田千春、荒木経惟、井田幸昌…。現代アートの第一線で活躍するアー…

朝ドラ『らんまん』で、華道家にとって印象的だった花|花の道しるべ from 京都

文化庁の京都移転を花で彩るこの秋、文化庁京都移転を記念した事業が、京都府内各地で開催され…

日本人の心を揺さぶる“朽ちの美”|花の道しるべ from 京都

水落ちして変色した蓮の枯れ葉には、独特の存在感がある。金属製の舟形花器に枯れ葉を立ち上げ…

白洲正子も愛した“山国の火祭”、左京の松上げ|花の道しるべ from 京都

私の曽祖父にあたる笹岡竹甫は、1919年に京都で創流し、上京区、今出川通智恵光院に家元を構え…

祇園祭ならではの“京のしきたり”|花の道しるべ from 京都

7月の京都は、祇園祭一色となる。八坂神社の祭礼である祇園祭は、7月1日から31日まで一ヶ月間…

フィレンツェと京都をつなぐエンジュの木|花の道しるべ from 京都

 家元のすぐ近くに、東西に伸びる御蔭通という道がある。東へ向かうと滋賀県に抜ける山中越え…

青いもみじはありえない? 新緑の頃に考える、青楓の‟引き算の美”|花の道しるべ from 京都

 3月から4月にかけて、毎日のように桜をいけた。寒緋桜からはじまって、陽光桜、本桜、八重桜と、日々、3~4mの桜の枝と格闘した。4月には、築地本願寺本堂で東京支部展、そして、MBSちゃやまちプラザ(毎日放送本社)で大阪支部展を開催した。いずれも5年ぶり。毎年のように企画しては中止を繰り返しており、念願の開催実現だった。多くの方に、いけばなを愛でていただくことができたのは、華道家冥利に尽きる。  そして、新緑の季節がやってきた。華道家にとっては、怒涛の日々が一段落し、一息つけ