華と料理の競演で命の移ろいを表現|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都
桜の季節が近づくと、なぜかソワソワする。花も鳥も虫や獣たちも、長い冬を乗り越えて、春の太陽を今か今かと待ちわびる。花も、春の予感に満ちたものになる。
先日、大阪の福島にある「日本料理 楽心」で、ご主人の片山心太郎さんとコラボイベントを開催した。私が出したお題に即して、計9品のお料理を提供してくれるという試みだ。私の設定したお題は、「種子~兆し~」「発芽」「根~大地~」「葉~太陽~」「蕾」「開花」「結実」「凋落」「種子~再生~」。いけばなが大切にする命の移ろいをお料理で表現し