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笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

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華道家元・笹岡隆甫氏による連載コラム。花にまつわる絵画や伝統芸能などの文化・歴史的背景を探り、さらなる花の魅力をお伝えします。
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#旅行・おでかけ

[雪月花]日本の美を表す三字熟語から、花の空間を演出する|笹岡隆甫 花の道しるべ …

暑さが一段落し、秋の花が顔を出しはじめると、おのずとイベントも増える。昨年9月には、大阪…

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【壬生寺節分会】山伏衆はなぜ五色の弓矢を射るのか|花の道しるべ from 京都

立春の前日にあたる節分。寺院では「節分会」、神社では「節分祭」が催行される。京都に住んで…

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【京都の節分】柊を飾り、鬼門の寺社でお参り|花の道しるべ from 京都

「福は内、鬼は外」。わが家は一合枡に盛った豆を撒いているが、紙で包んで撒けば、掃除も楽で…

朝ドラ『らんまん』で、華道家にとって印象的だった花|花の道しるべ from 京都

文化庁の京都移転を花で彩るこの秋、文化庁京都移転を記念した事業が、京都府内各地で開催され…

フィレンツェと京都をつなぐエンジュの木|花の道しるべ from 京都

 家元のすぐ近くに、東西に伸びる御蔭通という道がある。東へ向かうと滋賀県に抜ける山中越え…

青いもみじはありえない? 新緑の頃に考える、青楓の‟引き算の美”|花の道しるべ fr…

 3月から4月にかけて、毎日のように桜をいけた。寒緋桜からはじまって、陽光桜、本桜、八重桜…

源氏物語から抜け出してきたような高貴な花、藤の二面性|花の道しるべ from 京都

「そろそろ色づいてきたね」。 家の近くの公園。子供たちと、藤の花が開くのを今か今かと待ちかねる。ジャングルジムに上るとちょうど正面に、藤棚がある。母校の中庭にも藤棚があった。藤は案外、身近な花だ。 一方、花材としての藤は、貴重で高価だ。小花が長く垂れ下がる姿は趣があり、品格がある。その優美な風情は格別で、源氏物語の世界から抜け出してきたかのような王朝の雅を感じさせる。桜や青楓と取り合わせるのもよい。 藤は、身近な花でもあるが、品格を感じさせる高貴な花でもある。美しさに変

築地本願寺で花まつり。献華式では未生流笹岡家元がインド、スリランカに因んだ花を奉…

築地本願寺を目指してJR新橋駅からバスに乗り、築地三丁目で降りて歩いていくと、カラフルな旗…

旅立ちの時である新年 初釜で結び柳と白玉椿を飾るワケ|花の道しるべ from 京都

京都に住まう私たちの暮らしは、さまざまな年中行事に彩られている。お盆や五節句、祭礼などの…

名庭で知られる清水寺・成就院で奉納 花に願いを託して|花の道しるべ from 京都

12月に入ると、早々に正月花の稽古が始まる。家元には教授者が指導方法の勉強に来るのだが、中…

ほんのりと紅葉色づく京都でいけばな展 (南禅寺天授庵・ウェスティン都ホテル京都)

京都屈指の紅葉の名所である南禅寺は、臨済宗の禅寺。南禅寺天授庵は塔頭のひとつで、庭園の美…

フラワーアレンジメントのルーツとされる花・睡蓮 ─モネの絵画といけばな|花の道し…

 古来、洋の東西を問わず愛されてきた睡蓮。花の形が太陽に似ており、朝に開き夕方に閉じるこ…

祇園祭に欠かせない花・檜扇と“神の使い”お稚児さんの思い出|花の道しるべ from 京…

 7月の声を聞くと、京の町には祇園祭の鉦の音が響きわたる。山鉾を彩る懸装品、駒形提灯、厄…