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偉人研究家・真山知幸さんに聞いてみよう!皆さまからの質問に答えていただきました。

『もしも、きみのクラスに織田信長がいたら』(幻冬舎)

校長・卑弥呼ひみこ、担任・福澤諭吉ふくざわゆきち、児童会会長・坂本龍馬さかもとりょうま、クラスメート・聖徳太子しょうとくたいし清少納言せいしょうなごん渋沢栄一しぶさわえいいち、問題児・織田信長おだのぶなが…、周りは偉人ばかり。彼らの知恵を体験できる歴史学習書。「もしも、偉人が同じ小学校にいたら…」。そんな「もしも」をマンガ上で実現した一冊。

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「もしも、きみのクラスに織田信長がいたら」
インタビュー特別企画【後編】

監修者の真山知幸まやまともゆきさんをゲストにお招きしているインタビュー企画の後編は、皆さんから寄せられた質問にお答えいただきました。

【👇インタビュー前編はこちら👇】


もしも織田信長ー後編サムネイル


読書が好きではない子どもへの声掛けは?

■読書が好きではない子どもから「本を読むの、ちょっと苦手だな」と言われたとき、真山さんならどんな風に答えられますか?
(ニックネーム:あやしもさん)

真山さん
読みたくなったときに読めばいいんじゃないですかね。何かのきっかけで読むようになるかもしれないし。

いまは動画とかいろんなコンテンツがあるじゃないですか。YoutubeとかNHKの歴史番組とかを観て歴史を好きになって、本にいくこともあると思うし。
本にはそんなにこだわらなくていいんじゃないかなとぼくは思いますね。

ぼくもこういう仕事してますから、こういう本を読んでほしいなと子どもに買うこともあるんですけど、うちの子たちは本が好きにもかかわらず親が選んだ本はまず読まないですね。

やっぱり本人が読みたいというのがすごく大事だと思っていて。喚起されるきっかけを親が与えることはできると思いますけどね。

何かきっかけがあったときに「こういう本もあるよ」と薦めてあげれば良いんじゃないですかね。
その子が好きなものの周辺から、本っていう手段もあるよ という程度でいいんじゃないかな。

偉人研究家の家庭では、子どもたちにどんな学習環境を用意していますか?


きいす
好きなことから入ると良いというお話があったのですが、私自身は学生時代に日本史や世界史がすごく苦手だったんです。

どうして苦手だったのかなって考えたら、年号や人物名を覚えなきゃいけない とか、そういったのを覚えるのが社会の勉強だと思い込んでた節があるんですね。

歴史を学ぶのに暗記だけじゃ面白くないし、せっかく学ぶのならそこからどんな教訓を得るか、自分の生活に何を活かすか、子どもにはそういった学び方をしてほしいと思ってるんです。

真山さんも小学生のお子さんがいらっしゃいますが、歴史に興味を持ってもらためにご家庭でどんなことをされていますか?


真山さん
伝記の学習マンガとか、人物のストーリーがやっぱり一番入りやすいので、欲しい本は買うようにしてますね。

城が好きでその城を建てた人とか、車だったりとか、ひとつなにか中継させるのも良いですね。興味のあるものの中には歴史的な人物が必ずいるので。

そういう周辺から拡げていくと、歴史全体に興味持つようになるんじゃないですかね。

きいす
伝記のお話があったのですが、そのことに関連した質問が届いてます。

「日本の歴史」の学習マンガは様々な出版社から発行されていますが、真山さんのご家庭ではどんな基準で選ばれてますか?
(ニックネーム:ねこさん)


真山さん

うちは欲しいと言ったものを買うようにしてるので、特にこちらで選んだりはしてないんですよね。

これは結構読んでるかな。
まんが世界の歴史 人物事典」(小学館)400ページくらいあるんですけど、見開きでひとりの人物を紹介してるのでひとりひとりはすぐ読めちゃうんです。

これは子どもに買ったわけじゃなくて私のものなんですけど、置いてあると読んでますね。

あとは絵柄とか子どもの好みがありますので、一緒に見て子どもが読みやすいと思ったものを買うのがいいんじゃないですかね。


学校での日本史学習


日本史や世界史の学習で、歴史上の人物や年号を覚えることが(教育現場で)主流となっていることについて、真山さんはどのようにお考えですか?
(ニックネーム:かすみさん)


真山さん

私の高校の頃は、予備校の世界史の授業がすごく面白くて。ストーリーに関連付けて音楽かけたりするんですよ。
年号とセットで覚えるよりも、できればそういう風な教育した方がいいかなと思いますけどね。

年号の何が面白いかと言うと、日本で起きていることと世界で起きていることの絡みが重要で。
これからは特に、日本史と世界史がドッキングするような教育が進んでいくんじゃないかなと思っていて、年号が頭に入っていると比較がしやすいですよね。

何かモチベーションを持って年号もセットで覚えていくといいかもしれない。
だいたいどれくらいの時期にどれくらいのことが起きていたってわかってると、他の国との文化の違いがわかるし。

横のつながりって追えないところがあるので、そういうのを逆にモチベーションにして、この時代にこういうことが行われてたんだってわかると面白く学べるんじゃないかと思いますね。

きいす
私自身は日本史も世界史も苦手だったので、日本史は日本史の年号だけで「イイ国ツクロウ」とか語呂合わせで覚えて、世界史は世界史だけで覚えていて。

日本と世界との関わりを全然想像していなかったので、そこも学生時代に歴史に楽しさを見出せなかったひとつかなと思いながら、お話を聞かせてもらってました。

日本史と世界史をドッキングして学んでいくというのは、ひとつポイントかもしれませんね。

真山さん
そうですね。自分の得意な科目があれば、算数でも数学者がいるわけだし理科が好きだったら理科の歴史だったり、いろんなものが歴史に繋がってるので、自分の好きな切り口から我が事に考えられるのがいいでしょうね。

小学生の子どもが、調べ学習でうまくまとめられなくて苦労してます…

調べ学習にアドバイス


小学生の子どもが今年に入って調べ学習が多くなって、パソコンを使ったり図書室に行ったりして工夫して面白くまとめられるように頑張ってるのですが、なかなか急にできるようにはなりません。

真山さんはお仕事がら常に調べものをされていると思うので、調べ学習で苦労している子どもたちにアドバイスをお願いしたいです。
(ニックネーム:ねこさん)

真山さん
うちの子たちもiPad使って色々調べたり、なんかプレゼンがあるんだって言ったりとか。我々の頃にはあまりなかったような教育がされていて、これから楽しみですね。

うまくまとめるというのは大変で、文字が多すぎたり、逆に足りなくてイラスト入れた方が良いのかななんて素材を探したり、そうやってうまくいかせるための試行錯誤が目的だから、苦労はした方が良いんじゃないですか。


うまくいかない!という悔しさとか、どうすりゃいいんだっていうところがまさにこの教育の肝だと思うので。
そのときにどこを削るのか、紙の大きさ変えるのか、方法はいろいろありますけど。

できちゃうよりもできない方が伸びしろがある気がしますね。

できちゃった子にやり直させるのは大変だけど、できなくて苦労している子にアドバイスを求められたら方法を伝えることもできるし。

伝えたいことがあるのに伝えきれないもどかしさっていうのは我々も抱えて生きているので、そういうのと格闘していくのはすごく良いことだと思うんですよね。

世の中にはいろんな書き手の人がいるんだけど、出版業界から書き手になる人と ライターなどではじめから書き手になる人の二通りいるんです。

独立する前は出版社の編集長をしていたんですけど、元編集者の強みっていうのがあって、まずは編集者の気持ちがわかること。締め切りを守ったりとか。

もうひとつ強みがあって、編集者っていろんな人が書いた文章を直しますよね。寄せられる原稿のなかには、悪文もいっぱいあるんですよ。

書かれている内容自体は意義深いものでも、文章がぐちゃぐちゃだからそれを直さないといけない。そういう経験を経て文章力って鍛えられるんです。

悪文を直すことで文章力がつく。調べ学習もそれに似ていて、そこで苦労したからこそ得られることがあると思いますよ


編集の仕事も、悪文よりもちゃんとした文章がはじめから来てくれた方が仕事も楽だし助かるんです。でも、めちゃくちゃな文章だけど価値のある内容を組み立てていくことは、大変だけど面白いことなんですよね。

調べ学習で言いたいことがあるけれどうまく伝えられなくて、そうして苦労することで文章力が鍛えられると思うので、ぜひ頑張ってほしいですね。

きいす
なるほど。偉人の生き方と重なる部分がありますね。

真山さんのVoicy(「心に効く真山知幸の偉人チャンネル」)で聴かせていただいたんですが、松下幸之助も子どもの頃に苦労して当時は大変な思いしているんだけど、後から考えるとそれが大きなアドバンテージになったと。

調べ学習でもそれを経験できるというか。試行錯誤すること自体が勉強につながっていくってことですよね。

真山さん
そうですね。調べ学習の良いところっていうのは、発表する場があるじゃないですか。頑張ればフィードバックされるし、苦労が報われやすいというか。

先ほどスポーツが苦手だったって言いましたけど、当時はみんなの前でいいところ見せる場ってスポーツしかないんですよ。
勉強って、出来てもテストが返ってくるだけじゃないですか。

でも、発表の場で活躍できたら、「あの人すごいな」って思ったり、「自分はこういうの得意なんだな」って気付く子もいると思うんですよ。

自分の感触としてはうまくいなかったと思ったのに意外と反響が良かったとか、その逆もあると思うけど、人の前で発表できる機会は自分以外の物差しが入ってきますよね。

調べ学習でうまくいかなかった思いや大変だった思いも、大事にしてほしいなって思いますね。


新しく出た本

きいす
文響社から泣ける日本史が11月11日に、サンマーク出版から天才を育てた親はどんな言葉をかけていたのか?が11月24日に発売されますが、この2冊についてお話を伺っても良いですか?

「泣ける日本史」(文響社)

真山さん
戦争だったり身分の差だったり、島流しされたり、いまでは考えられないような悲劇が日本史において起きますよね。
私たちは私たちでいろんなストレスがあるわけですが、さすがに島流しされたりはしないですよね。

そういう極度のストレス状態で、家族がバラバラになっちゃったりとか、自分の将来が不安で、いまでいう就職活動がうまくいかなかったり、それ以前に勉強する機会が与えられなかったりとか、いろんな苦しみが日本史の中にはあって。


彼らがどうやって生きてきたのかというのを、各時代になるべくバラつかせるように19人の人物を通して「泣ける」というのを軸足にして、生きる力を奮い立たせるような、共感を得られる偉人伝を描きました。

ストーリー仕立てにしていて読みやすい本なので、ぜひお読みいただければと思います。


「天才を育てた親はどんな言葉をかけていたのか?」(サンマ―ク出版)

真山さん
もうひとつは、偉人の親の方に着目して、偉人たちがどういう言葉をかけられて育っていったのか、才能を伸ばしていったのかというところを、文献を当たりながら調査した本です。

偉人の親から自分の教育に結び付けるのはなかなか難しいと思うのですが、教育評論家の親野智可等さん(※)に、声掛けなどについてうまく書いていただきました。

悩みベースで、学校に行きたくないって言われたときとか、子どもとケンカして落ち込んでるときとか、親の振る舞いが試されるいろんな場面でどうすれば良いかというのを書いてます。

育児ってどうしても孤独になりがちで、正解がないので。そういったものの一助になれば良いかなと思って出した本です。

※■親野智可等(おやのちから)さん
教育評論家。長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いと評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「叱らない」しつけ』(PHP文庫)などベストセラー多数。
公式ホームページ  https://www.oyaryoku.jp/

きいす
いつも読ませていただいてるお二人が書いてらっしゃるということで、絶対に読もう!って思いました。

真山さん
親野さんの本も読まれてるんですね。

きいす
はい。いつも、そうそう!って思いながらご著書を読ませていただいていて、Twitterもフォローさせてもらってます。

真山さん
そうですよね。親野さんの言葉はほんとに優しくて包容力もあって、楽になれたり、「これで良いんだ」と後押ししてもらえたりしますよね。
子どもと一緒に楽しく過ごす方法をたくさん教えてもらったので、本当に勉強になりました。

きいす
楽しみです。
ありがとうございました。


インタビューはこちらの音声でもお楽しみください🌟

【👇インタビュー前編はこちら👇】


プレゼントお待ちしてます

note読者様への本のプレゼント【受付は終了しました】

「もしも、きみのクラスに織田信長がいたら」を「こどものための まなびブックガイド」の note または stand.fm にコメント頂いた方の中から抽選で1名様、そして Twitter でリツイートして下さった方の中から抽選で1名様、合計2名様にプレゼント!

当選者様には直接、出版社様より連絡先をお伺いして本の発送をしていただきますので、ご応募は note や stand.fm、Twitter のニックネームで大丈夫です。

いただきましたご意見やご感想は今後 PR で使わせていただくことがありますが、ご連絡先に関しましては出版社様の方で厳重に取り扱い、本の発送にのみ使用いたします。

プレゼントご応募の締め切りは12月13日まで。【受付は終了しました】
こちらの記事にコメントするだけでご応募完了となります。
ぜひ皆さま奮ってご応募ください!


※プレゼントのご応募は、日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。ご了承くださいますようお願いいいたします。


監修者 真山 知幸(まやま ともゆき)さん

著述家、偉人研究家、名言収集家。1979年、兵庫県生まれ。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年に独立。『ざんねんな偉人伝』(学研プラス)をはじめ、『企業として見た戦国大名』(彩図社)、『偉人名言迷言事典』(笠間書院)、『泣ける日本史』(文響社)、 『天才を育てた親はどんな言葉をかけていたのか?』 (サンマーク)など著書は40冊以上。テレビやラジオなどのメディアでも活躍中。


■Voicy「心に効く真山知幸の偉人チャンネル」https://voicy.jp/channel/1968
■Youtube「真山知幸の偉人チャンネル」https://www.youtube.com/channel/UCKUl-JOs7cPnNSYW4Ubgciw
■Twitter https://twitter.com/mayama3
■東洋経済オンライン 


もしも、きみのクラスに織田信長がいたら


まんが世界の歴史 人物事典

※インタビューの中で真山さんが教えてくださった本です。

小学生から大人まで楽しめる「世界史の入門書」。年表にそった歴史本ではなく、歴史上の人物が果たした役割やその生涯をわかりやすくまんがでまとめました。教科書の掲載率の高い人物140人以上を、それぞれ2~6ページのまんがで紹介。試験の手助けにもなる一方で、笑えるダジャレも満載の楽しい読みモノです。


■『たんけん!本のまち』ウェブサイト

https://www.tankenbooks.com
■きいす
note https://note.com/honnnomushiwo
twitter https://twitter.com/hon_manga_keith
サークル https://note.com/honnnomushiwo/circle

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『こどものための まなびブックガイド』では、子どもたちの学びにつながる本 をご紹介しています。
一般向けの書籍などはご紹介できない場合がありますが、どうぞお気軽にお問合せください。


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『たんけん!本のまち』(https://www.tankenbooks.com)では、子育て中の親たちが、新しい本との出会いにつながる特集やおすすめしたい子どもの本の感想をご紹介しています。