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「ママパパシネマ」を開催しました!

 昨日、1回目の「ママパパシネマ」を開催。スタッフを含め13組が参加、赤ちゃんや小さなお子様連れの方も3組いらっしゃいました。途中でぐずるお子様もいらっしゃいましたが、最初にスタッフから「赤ちゃんたちが出す声や音を、あたたかく見守りください」とアナウンスしていたことで、最後までみんな揃って映画を観ることができました。「ママパパシネマ」は小さなお子様連れの方も安心して観ていただけることをコンセプトにしています。
 また、「ママパパシネマ」では上映後に感想をシェアする「わかちあいの時間」を持つことにしています。昨日もいろんな感想や思いを聴くことができて、好評でした。

資本主義の課題-グローバル化によって「大量生産・大量消費」が加速!

 今回上映した映画は、ファッション業界の裏側を描いた『ザ・トゥルー・コスト』。以前から観たいと思いつつ、なかなかチャンスに恵まれなかったのですが、今回はじめて観ることができました。
 「大量生産・大量消費」の問題はファッション業界に限らず、どの産業でも同じです。「資本主義」の本質的な問題だと思います。産業革命以降、そして戦後の高度成長期のころも抱えていた問題ですが、その歪みが特にひどくなったのは1990年代からの「グローバル化」以降です。この映画を観て、改めて痛感しました。
 グローバル化によって人件費が安い途上国に生産拠点が移り、安いファッションが拡がりました。しかし「経済成長」のためには、その安いファッションを長く丁寧に着てもらっては困ります。毎週のように新商品を出し、まだ「使える(着れる)」のに「飽きた」と思わせ、次々と新しい商品を買わせる必要があります。こうして「ファスト・ファッション化」が進みました。
 しかし、この安いファスト・ファッションを支えているのは、途上国の過酷な労働環境です。その象徴的な事件がバングラデシュで起きた「ラナ・プラザ」ビルの崩落事故。死者数1134人、負傷者2500人以上を出す大事故でした。途上国の生産地では、さまざまな健康被害や環境破壊を引き起こしています。

ほんかわ知明がめざす「新しい資本主義」

 以前私が勤めていた「九州産直クラブ」では「適正価格」という考え方を持っていました。いまスーパーで出回っている商品の多くは「販売価格」が先に決まり、それから逆算して生産コストを決めていると言われています。その結果「生産者を買いたたく」ということが起きます。一方「適正価格」というのは、まず生産者が生産や生活を持続できる価格をつけてもらい、それに必要な流通コスト・小売コストを上乗せして販売価格を決めるという考え方です。
 べつに資本主義を否定しているわけではありません。ただ、いくらSDGsを謳ったところで、安い商品を大量生産・大量消費する資本主義を続けている限り、生産者の人権や健康、環境を守ることはできません(いわゆる「SDGsウォッシュ」です)。生産者も販売者も、消費者(この言い方は好きではないので「生活者」と呼びたい)もWin-Winにするためには、「適正価格」という考え方でつくられ・売られた商品を丁寧に長く使っても経済が回っていくような資本主義にシフトする必要があります。
 それと同時に、食べものも衣服も「買う」ばかりではなく、少しだけでも自分で「つくる」ということを取り戻していく必要があると考えます(私自身もほとんど(まったく)できていませんが…)。そのためには、労働者に適正な額の給与が支払われ、長時間労働を改め、労働以外の「生活」の時間がもっと増えるように変えていく必要があると考えます。
 これが、私がめざす「新しい資本主義」の姿です。

 福岡市政だけで解決できる問題ではありませんが、この目標に向かって市政に関わっていきます。

「ママパパシネマ」次回は10/14(金)!

 「ママパパシネマ」はスタッフが持ち回りで上映作品を決め、進行を務めます。
 次回2回目はハッピー・リトル・アイランド。ギリシャの経済危機で希望を失った若者たちが移住したイカリア島。お金も物もわずかなこの島で活き活きと暮らす老人たちと出会い、若者たちは人生を再出発していく姿を描いている作品です。『ザ・トゥルー・コスト』で描かれている資本主義のオルタナティブ(代替案)を考えるヒントをもらえる作品だと思います。

とき:2022年10月14日(金)
 受付:10時15分~ 上映:10時30分~12時頃
 わかちあいの時間:12時~13時頃(聞くだけでも可)

 ※2023年3月まで毎月第2金曜日に開催します。
ばしょ:
福岡YWCA(福岡市早良区城西1-5-43)
定員:20組(要申込)
料金:大人¥800 大学生・高校生¥500 中学生以下無料
申込先:092-407-0895(福岡YWCA)、090-6426-0901(ほんかわ)
主催:ママパパシネマ実行委員会


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