カップラーメンの醍醐味
カップラーメンを食べて、おおこれは!
と思った思い出が2つあるので書きます。
食べ物を食べる時に、その価値を異様にひきだすのはシチュエーションとギャップだと思う。
最初の思い出は、まだ20歳くらいの頃、船旅に参加したことがあって、
その船は外国の船籍で、食事も外国の方がつくってくれるんだけど、
肉や魚のごはんに飽きてしまい、売店でチキンラーメンを買って、お湯をいれて、
そうだ晴れてるし甲板に出よう!と思いつきました。
チキンラーメンのコンソメのいい香りと割り箸をもって、晴天の船のへさきへ。
晴れた空、照りつける太陽、海以外みえない視界。
甲板にあぐらをかいて、太平洋のど真ん中で、チキンラーメンを食べる。
おいしい。
日本を離れて、太平洋の真ん中でなんでチキンラーメンを食べてるんだろうな。
でもすごくおいしい。
きっとこんなことはもうないだろうし、チキンラーメンを食べた中で一番おいしいだろうな。
そう思ったことを覚えています。
2つ目。
山形県の月山に登山に行ったときのこと。
月山登山は、風光明媚な景色を見ることができますが、れっきとした山で、登山靴やレインコート、非常食や杖をもっていった方がいいくらいです。
8合目までは車でいくことができ、そこから登頂してもどって来るまで、だいたい5時間か6時間かかります。
登山できるのも、7月から10月中旬までと季節がきまっていて、私が登ったときも7月でしたが、山頂付近には雪がのこり、一時的に視界がホワイトアウトしました。
その当時働いていた会社の方と行ったのですが、
山頂につくと視界が開け、180度以上広がる、とてもよい景色をみることができました。
年配の社員さんが、
「こーれがおいしいんだ!」
といって、小さなバーナーでお湯を沸かし、
日清のカップラーメンミニを人数分作ってくれました。
大自然の中で、体もくたくたで、人工的なカップラーメンの味がとても沁みる。
その後はドリップパックでコーヒーを。
胃もじんわりあたたかくなる。
その時、とても贅沢な味だなぁ、と思いました。
例えば、山の上でフランス料理を食べたら?
そこで食べるまでにかかる手間が価格となり、
とても高い金額になるでしょうね。
でも、時には自分だけのアイディアで、そんなシチュエーションとギャップを楽しめたら
よりいい思い出になるんじゃないでしょうか。
こういう特殊なシチュエーションの時に、何か楽しめるアイディアはないかな?
たまに、(自分や家族のなかで)高級なお店でランチをしてみる。
次の日に、マクドナルドでポテトを食べてコーラを飲む。
どちらもおいしいね、といえる、ギャップを楽しむ気持ちを持ってたいなぁと思います。
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