りばいばる#094 村上家のスペイン珍道中 2017 ~8日目 バルセロナ アウト?セーフ?危機一髪!~
これは2017年9月16日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。
2017年7月26日。スペイン滞在8日目。
最終日は前日買ってもらった2階建て観光バスの2日通し券を使い、バルセロナの東側グリーンルートを堪能し、バルセロナと言えばここ、サグラダファミリアを訪れればコンプリートということで、珍しくやることが決まっていました。
僕が大ファンのジャッキーチェンの1984年公開の映画「スパルタンX」のロケ地がバルセロナで、サグラダファミリアの外観も映画に登場するということで、実は個人的に思い入れのある場所なのでした。
ただサグラダファミリアもアルハンブラ宮殿同様大人気の観光スポットの為、オンラインチケットの予約が必須で、案の定前日から満員状態だったのですが、何度もアクセスしていると急にキャンセルが出たり目まぐるしくチケットの空き状況が変わることが分かり、とにかく親父とおかんの13:30~13:45に入場出来るシニア2枚分のチケットを確保する事が出来ました。
せっかくだから我々も中に入れたら入ろうということで、時々サイトをチェックしましたが、大人2枚と子供4枚の空きはありません。
最悪外観の写真が撮れればいいやという感じでした。
ホテルの隣のカフェでたっぷり朝食を摂り、しっかり帰り支度を整えてホテルをチェックアウトし、ホテル前の駐車場へ行くと従業員の男性の一人が「昨日動かそうと思ったらエンジンがかからなかったぜ。」と言うではありませんか!
嘘であってくれと願いながらキーを挿して回すも、またあの「カカカカ」音。またもやバッテリーがあがってしまっていました。
悲劇再びでしたが、駐車場の従業員男性がレンタカー屋Hertzの緊急連絡先にすぐ電話してくれ、修理担当のスタッフがこの駐車場に来てくれることに。
ただどれぐらいの時間待たないといけないかは未定で、時間が惜しいので親父とおかんを2階建て観光バスのグリーンルートの近くの停留所に親父のスマホのGoogle Mapを設定し、向かわせ、周遊した後13:45までにサグラダファミリアに入場するというミッションを持たせて一旦別行動をとることにしました。
4姉妹を擁する修理待機組は駐車場で待つことになりましたが、なんと奇跡的に親父とおかんが行ったのと入れ違いぐらいのタイミングで修理担当が車で現れたのです。
また車のバッテリー同士を繋いでエンジンはかかったものの、修理担当の彼曰く、「すぐ営業所へ行って別の車と取り替えてもらえ!」とのこと。
いや昨日営業所で「ノープロブレム!」って言われたんですけど・・・という主張は飲み込んで、駐車場の従業員に5ユーロだけ多めに払って、昨日行ったHertzの営業所へ向かうことになりました。
またもやエンストしたら終わりミッションに突入でしたが何とかエンストさせず辿り着き、地下駐車場のスタッフに「バッテリー イズ ブロークン プリーズ チェンジ ザ カー!」と訴えると内線か何かで地上の営業所に連絡を入れてくれ車を交換してくれることになりました。
営業所カウンターで新しい車のキーをもらい地下に戻ると次の車はなんと憧れのドデカいベンツの8人乗りタイプ!しかもオートマ!
最初からこれが良かったーと思いながらも確かこのクラスは1日約100ユーロ追加だったなと思い出し、最後の最後に後ほんの数時間だけ最高クラスのベンツというのももったいないなぁと思いながら、子供等とワイワイ言いながら荷物を積み替え出発しました。
オートマのスイーっとした滑らかな走行と当然のバックモニターや広々とした車内に「これめっちゃえーなー!」と将来このクラスが欲しいという新たな野望を掲げ、とりあえず親父とおかんがいるはずのサグラダファミリアへ向かうことにしました。
もう買おうか!という直前でコロナになり、今所有している車まで負債として重くのし掛かって来ているので、今となっては「買わなくて良かったー!」と胸を撫で下しておりますw
その車内でオンラインチケットをチェックした妻が「っしゃーっ!!」と声を発したので何事かと思ったらなんと奇跡的に14:15~14:30入場可能な大人2名・子供4名のチケットの空きが出て押さえることが出来たとのこと。グッジョブ!
8人乗りベンツをサグラダファミリア近くへ走らせ、駐車場を探しますが、これまたなかなかいい場所がない。
少しウロウロしたものの何とか駐車場を見つけ車を停めるもサグラダファミリアまでの距離およそ500m。現在13:30。
急げ!と三女と四女をベビーカーに乗せ、長女と次女と妻と僕で小走りに通りを走ります。
日頃の運動不足がたたり、息も絶え絶え、13:40にはサグラダファミリアへ到着しましたが、ベビーカーはあっちの入口だとスタッフに反対側を指差され、また小走りで反対側の入場口に辿り着きスマホ内のチケットのバーコードを読み取ってもらおうとすると、スマホの画面精度が低くなかなかスキャン出来ない。
とにかく何とかチケットもクリアし、いざ入場・・・と思いきや、「出かけた先で黄色い風船と写真を撮る」という小学校の宿題の為に持参していた黄色い風船が持ち込み禁止ということで没収されることに!
「ここで預かっておく。」という女性スタッフを信じ、風船を預け、ようやくサグラダファミリアへ滑り込みギリギリセーフ。
気付けば三女と四女はベビーカーで折り重なってお昼寝タイムでした。
すごく複雑な彫刻や建築手法、数々のステンドグラスにあまり良く分かりませんがとにかく何となく”スゴい!”
世界各国からひっきりなしに観光客が訪れるこのサグラダファミリアは完全にブランディングが成功した観光スポットなのでしょう。一体どうやってここまでの地位を築き上げたのか?日本にも同じぐらいブランディング出来る観光スポットがありそうですよね。
無事親父達とも合流でき、簡単なお土産も購入出来ました。
支払いをする際レジの女性の繰り返す言語が何語か分からず、これはスペイン語だなと思い「イングリッシュ プリーズ」というと「イッツ イングリッシュ!」と言われてしまい大変気まずく恥ずかしい思いをしてしまいました。
後から「袋はいりますか?」という意味だったと気付き、自分の英語ヒアリング力が上がって来ているのではないかと自負していたのですが、伸びかけた鼻をすぐヘシ折られてしまいましたw
帰りにはきちんと黄色い風船を返してもらいに行き、外に出て4姉妹とサグラダファミリアの写真を撮りました。
時刻は15:00過ぎ。2度目のバッテリー騒動のお蔭で2階建て観光バスの通し券の僕等の分がムダになってしまったのが大変悔やまれるのですが、バルセロナ空港からオランダ・スキポール空港までのフライトは19:15だったので、オートマ車に変わったこともあり観光スポットで気になっていた「グエル公園」に行ってみることにしました。
ネットで位置を調べてナビに入れ、急な坂道をドンドン登って行きましたが、どこでどう道を間違えたのか一向にそのグエル公園らしき場所に辿り着けません。
山の上をグルグル回って車を停めて観光客らしき人達が歩いて来る方に少し歩いてみるも、それっぽい入口などは見つからず、途中でよく分からない風景を写真に収めて、もう空港へ向かうことにしました。なんじゃそら。
なかなかうまく観光できないものです。ガイドという職業の大切さを痛感しました。
バルセロナ空港までは快適なデカいベンツを走らせ、事前に調べていたレンタカー屋Hertzの返却ポイントのあるターミナル2へ到着し、車を返却しました。
親父がちょっとでもHertzに文句を言った方がいいんじゃないか?と主張しましたが、返却所の担当スタッフに言ってもしゃーないと海外志向にシフトしている我々は気にせず、その替わりという訳ではありませんがガソリンを満タンにするのを忘れたのですが、ガソリンメーターにほとんど変化がなかったからなのか特に何も言われず。
車内の忘れ物チェックを入念に行ってから、ターミナル2でチェックイン窓口を探しましたが見当たらず、そこから無料連絡バスに乗ってターミナル1に移動することになりました。
そのバスに揺られながら結構離れたターミナル1に差し掛かるとこちらにもレンタカー返却所を発見。
こっちにもあったんかいっ!レンタカーに関してはもう散々です。
しっかり余裕を持ってフライトの2時間程前にチェックインし、荷物を預け、持ち物&身体チェックゲートのファミリー専用レーンに並びました。
バルセロナ空港の中で晩ご飯でも食べて、ちょっとくつろごうかとイメージしていましたが、並んでいる列が全然進まず。
相当な牛歩でジワジワチェックゲートに近付いて行くものの時間が刻々と経っていきます。
気付けば18:30頃になり、ようやくチェックゲートが見えて来ましたが何やら動いているスタッフが極端に少ないようで、なかなか進みません。
その辺に立っている若い空港職員のような人に「ワットハップンド?」と聞くと「ストライキ」との返答が。
なんとタイミングの悪いことか、空港職員のストライキらしく業務を行っているのは慣れない空港職員の上役であろうおじさんが2人ほど。
どこでそんな情報ゲットするねん!と怒り心頭も初めて訪れているバルセロナ空港でぶつける相手もおらず。
結局登場開始時間ギリギリの19:00にゲートを通過し、これまた全員で小走りで搭乗口へ。
結局ショップなどはオールスルーでそのまま搭乗口へなだれ込み、飛行機の機内へ入ると我々以外はほとんど席についており、我々が座るのを待っていたかのようにすぐに飛行機が動き出し、あれよあれよと言う間に離陸しました。
来る時同様今度は晩ご飯を買えぬまま、機内食で出たチーズとクリームの挟まったサンドウィッチを頬張り、ようやくオランダに帰って来ました。やっぱりオランダはホっとします。
空港駐車場に預けた車はちゃんと同じ位置にあり、荷物と全員を乗せてスキポール空港を後にし、ふと気付くと運転している僕以外は即効眠りについていました。
スペイン到着の冒頭でとんでもないハプニングはありましたが、振り返ると文字通りにスペインを縦横断でき、何はともあれ希少な思い出として心に刻まれ、村上家のスペイン旅行珍道中は幕を閉じました。
ドタバタ且つ全然観光らしい観光も出来ませんでしたが、こういったことが心に深く刻み込まれ、結果思い出として強く残ると、当初は疲れたな〜という感じでしたが、数年経つと大きな出来事だったなぁと、旅行とはそういうものだということを学んだスペイン旅行でした。
もちろん、また行きたいと思ってます。