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年末年始は日本のクリスマス?@デンマーク

デンマークのクリスマスを満喫させてもらい、1月1日にコペンハーゲン発の飛行機で日本へ帰国しました。午前9時45分発の便なので、前日は荷物をつめるのに忙しくはありましたが、年末年始の雰囲気を感じることができました。

デンマークの年末は花火がすごいらしい、と聞きつつも、真冬に花火?というのがしっくりきませんでした。この花火というものが日本とは違います。見た目が美しいだけでなく音がすごいです。それも爆竹のような音がします。早起きに備えて寝ようとしても、寝付けないほどの音が外からするのです。

日本だと花火師さんがあげるような立派な花火も一般市民が上げているようです。危なくないのでしょうか?実際、1月1日の朝、空港に向かう電車の中で、大量の花火(使用済み)をキャリーケースに入れて運ぶ女性に出会いました。ゴミをきちんと持ち帰るのは素晴らしいですね。
と言いつつ、こんなに花火をあげたのか!?とその量に驚きです。

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コロナ禍で外出が厳しく規制されている中でこれだけ賑やかだとすると、普段の年末年始はどんな感じなのでしょうか?

私がデンマークにいた12月後半、コロナウィルスの新規患者数が1日3000人を超えていました。回復者より新規患者数が多い状況が続くと医療が逼迫するため、国からはこまめに通達が出ていました。

12月17日から1月3日まで
●ショッピングセンター、デパート、アーケード、5000平方メートル以上のホームセンター、インテリアショップなどの専門店の閉鎖。
12月25日から1月3日まで
●5000平方メートル未満の店舗を含むすべての専門店の閉鎖。

デンマーク保健省から「大晦日の過ごし方に関する推奨」が出ていました。

●大晦日は10人を超える集会禁止及び個人宅で集まる人数も最大10人までとし、社会的接触は10人までとすることを推奨。
●12月31日22時から翌1月1日9時まで、飲食店、店舗、その他の施設などでのアルコールの販売を禁止。
●警察は、大晦日に公共の場所で目に見えるよう巡回し、特に集会禁止を含むCOVID-19制限の遵守を確保する。
●大晦日に大勢の人が集まる典型的な場所に行くことは避けることを推奨。
(大晦日の過ごし方に関する保健当局のガイドライン)
https://www.sum.dk/Aktuelt/Nyheder/Coronavirus/2020/December/~/media/Filer%20-%20dokumenter/01-corona/Nytaar-2020-2021/Faktaark-S%C3%A6rlige-forhold-nyt%C3%A5r-211220.pdf 

もちろん、食料品店やスーパーマーケット、薬局などは営業していました。しかしクリスマスの買い物で多くの人が動くことを見越して、12月17日にお店を休業させるなど指示が的確です。お店が閉まると人は自然と外出・移動しなくなりますから。

国からの通達は的確なものがこまめに出されており、国が小さいからか国民への伝達も円滑です。政府の方針を信頼を持って受け止めているようでした。ルールは守りつつも、クリスマス休暇中にサマーフス(夏の家)へ行くなどは各家庭の判断でなされていたようです。誰かの目をして我慢する というより自己判断です。自分で情報を収集し自分の頭で考えなくてはいけないしんどさはあります。でも、やりたいことを人目を気にしてできない、というようなストレスや閉塞感は感じずに済みました。

自分がやりたいことにフォーカスしながらも、社会の要請は満たす。日本にいると、逆の思考回路になりそうなところが興味深いです。個人と社会のバランスの取り方に成熟した市民社会というものを見た気がしました。

#デンマーク #年末年始 #お正月 #花火 #爆竹 #自己判断 #政府への信頼 #成熟した市民社会

1. そんな!いいんですか!? 嬉しいです!! フォルケホイスコーレ作りのための勉強に使わせていただきます♪