オタクの生前整理:3.5日目

■一家全員オタクな家族(姉弟全員昭和生まれ)が訳あって実家の生前整理に挑んでいます。いろんな暗黒歴史が出てきて心臓が持ちません。


■ヲタクグッズの査定のこと

閑話休題…
今回はグッズの査定に関するお話。

駿河屋さんで250円の査定がつく本を、試験的に、巷にある某中古買取業者に持って行ったところ、60円という査定。
あーやっぱりこういう専門グッズって専門の買い取り業者じゃないとだめだな、と痛感。

そんなこと、オタクの皆様は普通に知っているわけですが、
「じゃぁ一般人は知ってるの?」
と言われると、答えはNoだと思うわけです。

まずオタクグッズの場合、遺族は「恥ずかしくて人に見られたくない」と思うでしょう。
次に、「こんなものに価値はないだろう」といって捨てる人が大多数。
もしかしたら値がつくかも、と思った人がいたとして、売りに行くにしてもせいぜい近所の中古買取店というところではないでしょうか。

■捨てるのにも金がかかる時代

「自分が死んだら何もかも捨ててくれればいいよ」と軽く言う人がいます。確かに昔なら、ゴミはその辺で焼けばよかったでしょう。
ですが、標準的な3LDKのマンションだと、家財から何から何まで全部捨てるのに50~100万円がかかります。(当方は地方なので50万くらいが相場ですけど)
これがヲタクと呼ばれる「収集癖のある人」の場合はさらに増えると覚悟なさってください。

さらに、冷蔵庫などの大型家電は「専門業者でないと引き取りできない」とか、パソコン類はデータの処理をきちんとしてくれる業者かどうかなどを選ぶ必要があります。

だいたいそういう業者とやり取りするには日時を指定されるため、誰かが仕事を休んだりして業者の相手(=打合せ)をすることに。
同居している親族の遺品整理ならまだしも、遠方に住んでいる親族の場合は交通費も休業手当も馬鹿になりません。マンションなどはすぐに退去を求められることもありますし、おかげで遺品整理は相当揉めるのが現状…(;´д`)トホホ

「自分が死んだら何もかも捨てていいよ」だけは、本当に、言わないで上げてくださいマジでお願い…。

■推しグッズの遺し方

何も遺産は残せないのならば、せめてエンディングノートにでも
「このグッズ類は◎◎ってところに査定を依頼するといいよ」
「ネットで一括買取してくれるからね」
と言伝てあげると嬉しいな…。世間のみんながヲタクってわけじゃないから、駿河屋とかまんだらけとか言われてもたぶん誰も分からないんで。

あと、保存状態には気を遣ってあげてほしいなと思います。
せっかく価値のあるものでも、埃をかぶっているとか色あせがあると、当然査定が下がりますからね。
我が家の場合、無頓着すぎて箱に梱包したままきれいに保存してあったのが唯一の救いでした。
(※箱の有無で査定金額が4ケタ変わりました)

■「大事なものだ」と分かるようなアピールも大事だと思う

よく「大事にしていたものを家族に勝手に捨てられた!」という論争を見かけますよね。
これはマジでやってはいけないこと。それは間違いないです。

が、「他人の目から見て『大切にしているようには到底見えない』というのも多少問題がある」と思います。
例えば、大事なフィギュアが床に転がって埃をかぶっていたら、誰だって「大切にしている」とは思いませんよね。ゴミだと判断されて、勝手に捨てられても仕方ないかもしれない。

大事な推しグッズは保管ケースに入れて祭壇を作って祀るレベルに、誰が見ても「大切にしている!」アピールをしてほしいなと思うんです。

(もちろん、それを差し引いても、人の物は勝手に捨ててはいけません)(たとえ家族であってもね!)


査定の話からずれてしまいましたが、
・楽に死ねる時代ではないのだということ
・それならばせめて遺品を上手に処分すること
・そのことを残された家族に伝えていただきたいこと

を覚えておいていただきたくてこんなところに記しました。

4日目に続きます!



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