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推しの香水を買ってしまった話

タイトル補足説明。
「推しの香水」というと「好きなブランドの香水」という意味に勘違いされてしまいそうですが、そうではなく、ヲタクご用達の「推しキャラを具現化した香水」のことです。

ヲタクではない皆様は、オタクグッズというと「キャラクターもののキーホルダー」とかを連想なさるのではないでしょうか。かくいう古参ヲタクの私も、そう言うイメージを抱いていました。というか昔はそんなものしかなかったですし、今ももちろん可愛いキャラものグッズはあります。
昔はそういうグッズさえ作っておけば良かった(もしくはそういうグッズしか作れなかった)のでしょうが、アラフォーとなった今、正直そういうグッズは所持するのが難しい…。

もちろん、欲しいと思うときもたまにあるのですが、絵で見るだけなら公式(つまりアニメや漫画)で見ればいい、というか公式を見るべき、という気がしなくもないわけです。私が惚れたのはキャラの顔ではなく、その物語全体であって、そしてそのキャラだけではなく他のキャラとの関わり合いである、とか古参らしい拗れまくった解釈をぶっぱなしたくなったり(以下略)
あと、一応は整理収納アドバイザーとか銘打って仕事してるので、不用意に「モノを増やせない」というのもあったりなかったり。

そんなアラフォーオタクの我。
最近買ってしまったオタクグッズがあります。
primaniacs(プリマニアックス)さんから出ている「推しのイメージの香水」です。

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(一応キャラ名を隠してみたりしました)(分かる人は分かれ…)

オタクグッズと言えば普通、キャラの顔を全面的に出すのが仕事です。
しかし、社会的にも立場のある我々、おいそれとそのようなものを会社などに連れていけないという人も多く居るのが現状。特に我々の年代はまだ「隠れオタク」も多いお年頃と思うので、「グッズを買って公式に貢献したいという意思も金もあるんだけども! それはちょっと厳しいんだ!」というのが本音。

そんな中、現在ではいろんな企業とのコラボグッズが出されるようになりました。(ちなみに私の推しジャンルでは今期「お薬手帳」とか出ちゃってました)
その中でもこの「香水」というキャラグッズ(?)、とんでもないにもほどがあるのです。

先にも述べた通り、「絵だけなら公式で十分」「絵のついたグッズは年齢的にちょっと…」というファンも少なからずいる中、香水というのは「推しがもし実在したならこんな香りで私の横を通り過ぎていくだろう」という、概念(妄想)を実体化させるシステムです。
目で見るだけのグッズとは異なり、嗅覚で幻覚を実体化できてしまう恐ろしいシロモノ。最近どのジャンルも香水を発表しているようにお見受けしますが、最初に考えたオタクはマジで天才か?

ヲタクでない方はきっと「適当にいい匂いの香水を『〇〇キャラの香り』として売ってるだけデショ?」とお思いかと思います。正直私もそう思ってた。舐めてた。
ところがどっこい、どのジャンル民の呟きを見ていても、香りに対する「解釈」が素晴らしく一致しているとのこと。
オタクグッズにありがちな「適当に既存の商品にキャラ名をつけて販売しました~」という感じがない。製作元がキャラを深掘りし、界隈の皆さんに解釈を近づけようと苦心されていることが窺えます。愛がないとできない。

また、その香水、嗅ぐだけでも幸福感がマシマシなのですが、それを身に着けてしまった日には…そりゃぁもう…もう…(語彙力消失)
推しの香りに包まれる幸福…? えっなにこれ…腐女子であって夢要素はない私ですが、かなりの不審者になってしまうほど。
ただし仕事は捗らない。頭が爆発しそうになる。やめておけ。

寝る前に、枕あたりに吹き付けておくといい夢が見られること間違いなし。
男物のシャツを買ってきてそれに吹き付けているという人も見かけました。良き使い方だと思いました。

正直、思う。

飲めるものなら ガ ブ 飲 み し て ぇ。

パッケージも秀逸でして、隠れオタクに向けた配慮がすごいです。
自ジャンル以外は詳しく知らないんですが、キャラ絵を強調するようなデザインではなく、あくまで大人っぽい、推しの概念をうまく抽出し表現してくれるデザイン。オタク業に理解のない家族のいるお家でも、洗面所にさりげなく置けるのは嬉しい限りです。
例えば私の購入したこのパッケージを見ますと、推しキャラのかけている眼鏡と、彼の愛用品である日曜大工用品が巧くマッチしているわけです。ぱっと見には「なんか良く分からんけどおしゃれぽい」と擬態できるのが素晴らしい。この、「一般の人にはパッと見ただけだと良く分からん(※しかし界隈の人にだけは良く分かる)」というのが一番大切なのです!

お値段もだいたいどのジャンルも6000円前後と、まぁ妥当な金額。このへんが、金にモノを言わせるアラフォー世代を狙い撃ちしてきていると考えなくもないのですが、数百円のキーホルダーよりはなんとなく「貢いだ」感じが出てしまうのも罠のひとつ(褒めてる)。
そしてみんな推しの数だけ複数個購入してしまうのでさらに以下略。

こんな素敵なものが出来上がった背景には、おそらく企業で商品企画をする年代にオタクが紛れ込んでいるということなのでしょう。
私が小学生時代から続けている「アニメ」というものは、スポンサーがつかない限り放映されることもありませんでした。スポンサーが存在するということは、スポンサーの意向に従わなければならないということ。
事実、私の好きだったアニメも、グッズの売れ行きが悪くスポンサーが見切りをつけて連載打ち切りになるケースも多々ありました。例えば、キャラクターが好きだったとしても、スポンサーが作れる商品(多くの場合キャラが使っている車とかマシンとか)しかグッズにならず、それが売れない限りはスポンサーが手を切ってしまうのです。
もちろんそれで不動の地位を獲得したアニメもあります。ガンダムシリーズなんかはその最たるものでしょう。でもね、正直マシンには興味はない、けどその作品自体は好き、というファン層には、プラモデルって言われても買う気にならなかったんだよね。なので、スポンサーには男性ファンの声しか届かず、女性ファンの声は取り上げられることが少なかった(ように思う)。

もちろんもちろん、プラモを愛する女性ファンだって大勢いらっしゃるでしょうけども。いま香水や化粧品などが出るようになって、あぁ、あの頃辛い思いをしていた人たちが商品企画に携わってくれてるんだなぁ、と勝手に想像しています。

ところで私の買った香水。
すごくすごく推しの香りを錬成してくれていて、たまらんのですけど、これを私が付けたら間違いなく主人から浮気を疑われるレベルに”””””男性”””””って香りがするので、飾ることしかできませんwwwwww

友人に相談したところ、
「仕事用の車の中に吹き付けたらいいんじゃない?」と言われたんですが、それこそ完全に浮気を疑われるやつやん?? 
まぁ私、三次元の男に全く興味ないので痛くもない腹を探られても笑って済ませられるんですけども。
あとは、旦那さんにつけちゃえば? って言われたんだけど、旦那君は旦那君でこだわってる香水があるのでつけてくれそうにないんですよね~(つけてもらっても困るけど)

でもいいの、たまにこっそり嗅ぐだけで元気がでます!

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