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独立を考えたきっかけ その2

どうもこんにちは。整理収納アドバイザーとして、メインはフリーのお掃除屋(家事代行)として働いております。

ぶっちゃけ「フリーの掃除屋」という響きがかっこいいなと思っただけで独立した節があるのですが、まぁそれはさておき。

大手で5年以上働いていた時に、どうしても忘れられないお宅との出会いが数件ありました。今回はパート2です。

■いつも怒鳴り声が聞こえるA様のお家

玄関を開けると、いつもニッコリ笑って出迎えてくれるお若いママ、A様。
「ちょっと散らかってますけど~すみません~♪」と仰るのですが、玄関は既に靴が散乱していて足の踏み場もありません。とてもじゃないけど「ちょっと」じゃない

そこから続く廊下もリビングもなにもかも、とにかくモノが散乱していて床が見えない。ですが、こちらは仕事ですので、ただただ笑顔でお客様から承った内容をただこなしていくのみです。
作業前の確認を終わらせると、我々は早速手分けして作業を開始。

すると…
隣の部屋から、あんなににこやかだった奥様が、豹変したように子供を怒鳴る声が聞こえ始めました。まるでヤ〇ザが舎弟を怒鳴っているみたいな…。

扉を閉めたくらいでは抑えられないほどの怒声。ご近所にも響き渡ってるんじゃないかな…。作業しながら「この家、大丈夫…?」とスタッフ同士顔を見合わせて震えあがったのを覚えています。

■家の中が汚いと、反動で「外面が良くなる」タイプの人が一定数いる

家の中が汚すぎる反動で、外に出たときの人当たりがとても良い人が一定数いるというのは、整理収納業界でよく聞く話です。
ですがここまで、スイッチを切り替えたかのように人が変わる例は他に知りません。完全に二重人格か? というくらい。
家でのストレスを外に持ち出さないという意味では素晴らしいのですが、その分の反動が家の中ですさまじいことになっているのかと思うと、悩ましいところですね。

(しかも、子どもを怒鳴りながら自分はソファに寝転がってスマホぽちぽちしてるだけでした…自分の目を疑う光景でしたよ…)

■そんなある日、A様宅の中がきれいに片付いた

話はこれに留まりません。
そんなある日、この家が完全にきれいになってしまったのです。
床も見えないほどだったあのリビングが、スッキリきれいに片付いてしまっています。どういう心境の変化か!? と一様に驚きました。

そして案の定、A様宅から解約の申し込み。
解約の理由はあまり詮索しないことになっていますが、「ご自身でこんなにきれいにできるようになったのならもう安心だよね」と、我々スタッフも納得。

…していたところ、偶然にもA様が離婚し、その家から出て行った、という話を知らされました。
片付いたのではなく、その家を引き払うためにすべてを捨てたというだけだったのです。

■家が汚すぎて離婚するケースを毎年みてきた

誤差の範囲かもしれませんが、このように「家が汚すぎて離婚する」という哀しいケースを年に1軒ずつ見てきました。
こんな田舎でこの割合、多いのか少ないのか、自分でも扱いかねています。

「片付けられないと離婚するからね!」と脅したいわけではないのです。
「片付けられない嫁が悪い!」といいたいわけでもないのです。

「もしかしたら、片づけを手伝ってあげることで、状況が改善できたのではないだろうか…」という悲しみが、ただただ残ります。

片付けられない人の心の奥底には何があったのか。なかなか他人には打ち明けにくいことです。ましてこんな田舎だと、掃除に人を呼ぶというのも難しいのが現状。
まして以前勤めていた大手清掃会社では、日々の業務に手いっぱいで、そんなアフターフォローも十分には出来ないと痛感しました。

この漫画でも、片付け苦手な奥さんが、ご主人との関係を悪化させていきます。
夫婦のどちらかが片付けられないとして、なぜ協力して片付けができなかったのだろうか。忙しさのせいで片付けできなかっただけならば、私に何か手伝えることがあるのでは…。

そんな初心を忘れないように仕事に励みたいと思います。


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