見出し画像

「掃除しやすい空間」は人生をイージーモードにする

友人の新しいお宅におよばれした時のこと。
某有名インテリア店で購入したという、とてもデコラティブな照明がリビングに下がっていて、ついつい凝視してしまいました。簡単に言うと、ホコリの溜まりそう(そしてそのホコリが掃除しにくそう)なデザインです。そしてその友人はあまり掃除をしない人。

おそらく超こだわって購入したリビング照明を、私が何も言わずにただ見ているだけなものだから、友人から「『掃除しにくそう』って思ってるでしょ」と言われました。はい、図星です。
更には、「あんたと違って私はオシャレな空間が好きなの! 多少の汚れやホコリじゃ死なないんだから!」とdisられる始末。ひどい言い草です(あ、長年の友人なのでそれで気を悪くしたりする間柄ではありません)。
いや、私だってオシャレな部屋に住みたいと思うしオシャレな雑貨とかに憧れはしているのですが、掃除のことを考えると二の足を踏んでしまうというだけ。

私は「掃除を中心とした家事代行業」に従事していて、色んなお宅にお伺いしているのですが、やっぱり「掃除しやすい家/掃除しにくい家」というのがあります。
これは広さには特に関係ありません。それよりもモノの多さや、モノの置き方の方が重要。動線を確保しているか、床にものを置いていないか、などのちょっとした工夫でも変わってきます。

私の場合、掃除は嫌いじゃない、むしろ好きですが、掃除以上に好きなこともあるので(オタ活…)、毎日自宅の掃除にかける時間は10分以下と決めています。
例えば家具の裏や下まで掃除がしやすいように家具はほぼ足つきのものにしているとか、つい床に置きがちなバッグとかを楽に収納できるように壁にフックを多用しているとか。毎日の掃除の順序を決めておくとか。すぐに掃除に取り掛かれるようにスティック型の掃除機に替えたとか。

人生って、面白いくらいにプラスとマイナスの作業があるんですよ。

たとえば、洋服を買うとします。
とてもいい洋服と巡り会って、大枚をはたいてその洋服を購入します。テンションは上がって、その洋服と合わせる靴を買ってみたり、さっそくデートの予約をしてみたり。これを「プラスの作業」と呼ぶとします。
逆に、洋服が一着増えたことで、洗濯物が一つ増えます。管理する煩わしさも増えます。着古したら捨てるという作業も。これらを「マイナスの作業」とします。購入することでお金が減る、というのもマイナスの作業に含まれますかね。

マイナスの作業は誰だって嫌なものなので、なるべくやりたくない。けど、やらなければ家中がごちゃごちゃ、ゴミ屋敷一直線。だから仕方なく渋々みんなやってらっしゃいます。

一番楽な解決方法は、「プラスの作業をなくす」こと。この場合だと「洋服を買わない」という選択をすることですね。こうすればおのずとマイナスの作業はなくなるので楽なのですが、それはそれで人生に張りがなくなりますし、TPOなどに合わせるとどうしてもそうは言っていられないことも。
なので、どうしてもプラスとマイナスのバランスをとって生きていくしかないのですが。

「このマイナスの作業をなんとか楽にしよう」として頭を使うと、他の作業効率がすごく上がります。
それが「掃除しやすい環境づくり」かな、と思うわけです。

家事も勉強も同じで、勉強しやすい机環境作りとか、料理しやすいキッチン環境作りとか、もう少し考えた方がいいんじゃないかなと思うわけです。
(もちろんそれは個別にポイントが違ってくるので、ここで「こうしたら正解」ということはできないのですが)

本日、ちょっと大変なお宅の定期清掃の日でした。
とにかく、モノが多いんですよね。おまけにペットを複数匹飼ってらっしゃるので、モノをどけながら隅々に入り込んだペットの毛を吸い取ったり拭きとったりしないといけない。
他家より長い時間でご契約いただいているのに、毎回全然きれいにならないお宅です。

なのですが、年末年始に少し「片付けを頑張った」らしく、以前に比べると物が少なくなっていました。おかげでめっちゃ体が動く! 掃除が早い!

お客様にその旨をお伝えしたのですが、「えっ、それはあなたがうちの掃除に慣れてきただけじゃないの?」と仰います。
いえいえ、物が少なくなって動線が確保されて、床が見えているというだけですごく掃除はしやすくなるし、掃除が行き届くと空間の空気もきれいになるし、テンションも上がるし、仕事の効率も良くなるってもんですよ! と熱弁ふるって帰ってきました。

同じ契約時間で、支払うお金は一緒。それなのに今日の私の仕事量(=掃除面積)は過去の3割くらい多めでした。にもかかわらず疲労も少なくて、お客様ともども大満足で帰途につきました。

最近は「夫婦で家事シェア」よりも、「お互いに家事をしやすいシステムや環境作り」を考えようという気風もあります。

掃除しやすい環境は、お互いにプラスですね(*´ω`*)

もしサポートのご意思があるなら、お気持ちだけで。別の困っている方へ直接ご寄付ください。私と私の家族は元気なのでnote経由のサポートの必要はありません(*'ω'*)