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経験したから、分かること。(心の病気)

台風一過。今日は素晴らしい青空が広がっていた。
とても気持ちの良い天気だったので、オープンテラスのあるカフェで1人ランチをした。風に吹かれながら食べるランチは最高だった。

さて、今日何気なく観ていた「世界一受けたい授業」で、心を軽くする方法を特集していた。まず、精神疾患は発症する人の7割が25歳以下である、という事実に驚いた。私が適応障害を発症したのも24歳の時なので、バッチリ該当している。気になってネットで少し調べてみると、10代・20代で発症はしていても、心の病への偏見や知識不足から受診が遅れることも多いらしい。若い世代に向けて、メンタルヘルスについての正しい情報を発信していくことが、今後は重要になりそうだ。

特集の中で、適応障害に苦しんだ元乃木坂46の中元日芽香さん、会社員時代に引きこもりを経験したハラミちゃんが紹介されていた。

中元さんの、悩みを第三者に相談することで心が軽くなったというお話にとても共感した。家族や友人、職場の人など関係の近い人ほど、心配・迷惑をかけたくない気持ちから、本当のことが言いづらい。
実際私も、心身の不調を一番に伝えられたのは、初対面のメンタルクリニックの先生だった。適応障害という診断が付いただけで、「この辛さは甘えじゃなくて、病気なんだな」と少し安心した。親には休職が決まってからの事後報告だった。母には「もっと早く相談してくれれば」と言われたが、「言えてたら苦労しないよ」と答えたことをよく覚えている。
中元さんは自身の経験から、現在心理カウンセラーとして活動されているらしい。経験したから分かることって、きっとたくさんあるよなぁ。

ハラミちゃんの動画は何度か観たことがあるが、彼女もかつて心の病を抱えていたとは知らなかった。音楽大学で周りの熱意に圧倒され、夢を諦めたハラミちゃん。職場で周りの期待以上の働きをしようと、自分を追い込んでしまったハラミちゃん。え、私と同じじゃん笑
私も日本史の研究者になりたくて大学に入ったが、大学で自分よりもっともっと日本史に情熱を捧げる人達に出会って挫折した。その後入った会社では、過度に自分を追い込んで適応障害になった。
「周りの期待に応えたい、ガッカリさせたくない、120%で返したい」というハラミちゃんの言葉は、そのまま私の心の言葉でもあった。そこからストリートピアノによって自分を取り戻したハラミちゃん。「目標を持たないことを目標にする」「結果よりも自分が幸せになれることを追っていく」という言葉は私にも強く響いた。
べき思考から解放され、あるがままの自分を表現するハラミちゃん。彼女だからこそ、弾けるピアノがあるのだろう。勝手に親近感を抱いてしまったので、また動画を観てみようと思う。

私自身適応障害を経験したことで、他人軸から自分軸へと価値観が大きく変わりつつある。ずっと「私には何もない」と思っていたが、今では「私だから出来ることがある」と強く感じるようになった。ここに至るまで、様々な過程があったのだが、それはまた別の機会に紹介したい。

この特集は、これまで心の病気についてあまり知らなかった人達にとって、心の病を身近に考えるきっかけとなったのではないだろうか。と同時に、経験者の言葉は、当事者である私にも勇気と希望を与えてくれた。
心の健康について、より多くの人が関心を持ち、よりオープンに話せる社会になればいいな、と思う。

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