介護やってみよう!

仕事を続ける自信も無くして、パニック障害という持病まで抱えてしまった僕は、妻からの
一言で介護の仕事を改めてやってみようと
思う事が出来た。

リハビリデイサービスでの楽しかった記憶があり、その後に結婚して妻の地元で一緒に住み始めた頃にも施設での介護の仕事を勧められていたのだが、その時は正直、排泄物の処理や認知症の人への対応が出来る気がしなかった。
それで他職種を選んだが、30歳を目前にしてそろそろ何か手に職をつけて落ち着きたいという気持ち。
そして「誰でもやったら出来るから。」という妻からの後押しもあり、元々妻が働いていた
いわゆる従来型の特別養護老人ホームの面接を受ける事にした。

転職サイト等は一切使用せず、施設のホームページから直接応募した。
そして、すぐ面接の日程の返事があり、
いざ面接に行くと、面接を担当されていた方は妻の事を覚えており「○○さんの旦那さんやんね?ひょっとしてと思ってんけど、やっぱりそうやんね!」と言われ、何の根回しもしていないが縁故採用という事で、その後の質疑応答は覚えていないが、最後は「じゃあ、いつから来てもらえるんかな?」というその場で採用という最高の形で面接は終わった。

あっけなく採用してもらった事で、ホッとしたものの、ハッキリ言ってその段階では不安しか無かった。
何せ身体介護なんてど素人。
入職までの間に、妻から色々介護の知識や、
専門用語、また利用者役をやってもらい
実技指導もしてもらった。

ちなみに妻は短大から大学に編入して、そこで介護福祉士の資格を取得して、新卒でその施設に入職していたので、まさに生粋の介護士だった。

そんな付け焼き刃の勉強をしている内に、
なんとなくではあるが、仕事への熱意と自信も取り戻してきていた。

そして、僕の介護職としての第一歩は、
年が明けてしばらくしてから始まった。

まだまだ寒さが厳しくて、初出勤の時、
それから何度も見る事になる景色を眺めながら「まだ山の上雪積もってんねんなー。」と
どうでも良い事を考えながらバイクで走っていたのを覚えている。



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