キュロットに縁のない人生でも、それの歴史を知るのは面白い

カナヲの記事を書いた感想 (無料) とか裏話 (有料) とかについて書いた。キュロットの歴史そのものを知りたい人は元記事を読んでほしい。

「キュロット」なにそれ美味しいの

やはりと言うべきか、『鬼滅の刃』の人気はまだまだすごい。恋柱の記事とは違って、今回は特に俺独自の見解などはほとんど無く、ただ調べたことをまとめただけだった。それにも関わらず、ブクマがそれなりについたし、Twitterでの反応も悪くは無い。それだけカナヲの服装に興味がある人がいたというわけで、つまり作品の人気が高いことを示しているわけだ。

そんな記事に対する反応を見ていると、俺のことを「服飾ガチ勢」だと思っている人がちらほらいた。そんなことはない。俺はファッションに疎い方だ。具体的に言うと、「キュロット」を知ったのは『鬼滅の刃』21巻を読んだ時である。「キュロットパンツ」が何かわからなくてググったぐらいだ。 (文脈からカナヲが履いているボトムスだとは見当がついたが) 

そんな俺でもキュロットについて調べているとだんだん面白くなってきたし、記事にするしかないとなった。これは歴史を調べたからだと思う。俺は以前、『インテリ理屈ラジオ』で「歴史を紹介すればあらゆる話が面白く聞こえる」という話をした。

その話をしているのは01:06:30〜

今回のキュロットはまさにこのパターンだ。

物語が付加される

なぜ歴史を知ると面白いのだろうか。まず言えるのは、その背景にあるのは物語だからだろう。人は無味乾燥な情報よりも物語を好む。

キュロットそのものは、スカートのように裾が広がっているズボンにすぎない。そのことは実際に着用した人ならともかく、俺のような人の興味を引くようなものではない。しかしその「成り立ち」は違う。

社会情勢、テクノロジー、宗教観。そういった様々な要素を背景に、多くの人たちが登場する。運動の提唱者がいる一方で反対する者がいる。デザイナーとプレイヤー。そして島田。各自の思惑が交差し、その先に今のキュロットの形がある。

これらを上手くまとめてやれば、立派な物語ができあがる。人は優れた物語を「面白い」と感じるのだから、歴史を知ると面白いわけだ。より正確に言えば、その歴史を物語として認識すれば、となるが。

手持ちの知識とリンクする

もう一つの面白さは、すでに自分が知っている事と繋がることだ。これは関連性類似点を見つけた際に感じる。キュロットの場合、その相手は「ブルマ」「ミニスカート」「袴」だった。ここで詳しく書くのはブルマだけにしておく。

キュロットの歴史について調べると、これはブルマの後輩とでも言うべき存在であることに気がついた。どちらも女性をコルセットから解放するための衣服として誕生したが、ブルマの方が30年ほど先である。初期の形態が似ているのは収斂進化ではなく、単純にキュロットがブルマを参考にしたのではないかと言われている。つまりキュロットは英国式ブルマと言えるかもしれない。

キュロットとブルマの関係が面白いのはその後の流れも似ていることにある。どちらも異性装として批判を受け、スポーツに最適な格好として広まった。これについては舞台が同じ文化を持つ国だから当たり前かもしれないが。

ブルマも歴史を調べ、記事にしたことがあった。

これは『鬼滅の刃』ではなく #KuToo で調べたものだった。つまり入り口が異なっているけれども、中では繋がっていた感じである。このような意外性のある関係が面白さの要因の一つだと考えられる。

ちなみにミニスカートはテニスつながり (恋柱の記事を参照) で、袴は元記事に書いた通りキュロットのデザインを変えるのに一役買っているという関係性がある。

ネタとしての歴史

物語関係。歴史の面白さはここにあると思う。なので俺のようにブログ記事などでネタを探している人は、この二つの要素を意識しながら、身の回りにあるものの歴史を調べる習慣をつけるといいだろう。そうすれば何かしら使えるネタに出会えるはずだ。

裏話

以降にカナヲの記事のボツネタなどの裏話を書いておく。

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