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幸せになる方法71 人の幸せを願う

道徳の時間かよって言われそうだけど、すれ違う人について、色々なことを考えながら、散歩をするアイオワ州立大学の実験で、他人の幸せを願いながら散歩した人のメンタルが一番改善したんだって。すごくない?願うだけならタダだもん。

人って結構、利他的に進化して来たんだね。

「人の幸せを願うと、幸福になれるなんて聞くと、宗教臭いとか、道徳の時間かよ、とか言われるかも知れませんが、これは実験に基づく、幸福な人生を生きるためのライフハックの一つです。

実際に、心理学者や経済学者などが様々な実験を行って、他人の幸せを願うことや利他的な行動をすることが自分自身の幸福度を高める効果があることを示しています。では、どういった実験が行われたのでしょうか。その一例をご紹介します。

実験では、496人の大学生に対し、12分間にわたって大学内を歩いてもらいました。その際、すれ違った人々について心の中で考えるように指示されましたが、その内容はグループによって異なりました。具体的には、

他者に対して『この人が幸せになることを望みます』といった優しい考えを抱くグループ
他者と自分の関連性を考えるグループ
他者より自分の方が優れている点を考えるグループ
他者の服装や持ち物についてだけ考えるグループ(対照群)
の4つのグループに分けられました。

実験の前後に、不安や幸福、ストレス、共感性、他者とのつながりといった要素についてのスコアを測定しました。その結果、

他者に優しい考えを抱いたグループは、不安が減少し、共感性が増し、他者とのつながりを感じ、他者を思いやる気持ちが増加した
他者との関連性を考えたグループも、他者とのつながりや思いやりの気持ちが増加した
他者を自分より下に見るように要求されたグループは、感情の改善度が有意に低かった
ということが分かりました。

この実験からは、他人の幸福を願うことや親切なことをすることは、自分自身の幸福度やメンタルヘルスを高める効果があることが示されました。
また、ここが重要な点でもありますが、この効果は個人の性格や性別に関係なく誰もが得られるものであることも明らかになりました。
つまりあなたが自分を他人の幸福を願うなんて、そんな柄じゃないし、利己的な人間だと思っていても、効果があるということです。

以上のように、他人の幸せを願うことは、科学的にも自分自身の幸福度を高める効果があることが示されています。しかし、多くの人はこの効果を正しく予測できていません。
多くの人が、他人の幸せより、自分の幸せに集中する方が幸せになれると考えています。

しかし、実験結果を見ると、人間はそのようにはできていないようです。
幸せになりたかったら、他人の幸せに関心を持ち、思いやりや感謝の気持ちを持って行動することが大切なようです。それは宗教や道徳ではなく、科学的な根拠に基づく利己的なライフハックです。

ぼくは、とても合理的かつ利己的なので、さっそく試してみたいと思います。何しろお金は一銭も掛かりません。すれ違う人々に「この人にとって今日一日が幸福な一日でありますように」と願いながら、朝の散歩に行ってきます。

では。

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【参考ページ】
他人の幸福を願うだけで不安が減少して精神状態がよくなると判明 - GIGAZINE
他者の幸せを祈ることで心の健康が改善 新たな研究結果


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