「うちにサンタシステムはない」と言った友人のこと
12月に入れば必ずママさんの間で交わされる話題。
クリスマスプレゼント何にするの?
もう買った?
毎年恒例。
母になってからずっとだ。
わかる、わかるよ。
あれにした、これがいいと言われた、あの店が少し安い、あそこは混むからなー、ネットで頼んだ…
色々あるよね。
でも私はこの類の話を自分から進んではしない。
息子達が好きなものが他の子も好きかというとそうでもない。
ゲームも戦隊ものもそこまで好きではないので、なんというかそこまで参考にならないことが多いし、そんなに盛り上がらない。
一緒一緒!ってほぼならないのだ。
長男がまだ幼稚園に通っている頃に仲良くなったママさんがいる。
彼女は園庭で私にこう言った。
いつもの柔らかい笑顔と、おっとりと優しい声で。
「うちにはサンタシステムはないから。」
???
「うちはサンタさんが枕元にプレゼントを置いていくっていうシステムはないからな。」
新しい!!
なんて自由な人なんだと驚きと共にその友人がとても眩しく見えた。
話を聞くとクリスマス気分は幼稚園やイベントで味わえるし、家でパーティーもするのだそう。
ただサンタさんがプレゼントを枕元に置くシステムだけは導入していないのだということ。
プレゼントも用意しないそうだ。
小さい頃からクリスマスはこうするものだと信じて疑わず、自分が親になったからには子ども達に今度はワクワクを与える番だと、それが当たり前だと思っていた。
でもそれ自体が固定観念だったんだな。
彼女の「とらわれなさ」には度々驚かされる。
子ども達がクリスマスの朝、枕元のプレゼントをみて嬉しそうにしている姿はたまらなく可愛い。
我が家のサンタシステムはしばらく続くだろう。
それでも世の中のすべてにおいて「絶対にしなければいけない」ことというのはほとんどないのかもしれない。
それぞれの基準で、良いと思う方法で、自由でいいんだな。
この時期になると必ず彼女のこの「サンタシステム」のことを思い出す。
すべては自由に自分たちで決めればいいのだと、彼女の柔らかい笑顔とともに思い出すのだ。
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