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ライブレポート~FS. 3rd Anniversary編~

ひねもすグータラな日々を送っている私にとって、初めての渋谷は過酷すぎた。地面の硬さも、人いきれも。本当に私が住んでいる田舎と同じ国なのかと錯覚してしまうほどだ。

11月29日、私はライブ「FS. 3rd Anniversary」に参加するために、関西の片田舎からエンヤコラ東京にやってきていた。

楽曲のデジタル配信サービスを行うFRIENDSHIP.の三周年イベントである。

オールジャンルオタクシンガーソングライターの髙橋多聞さんが出演するというので思い切って参加を決めた。

髙橋多聞さんとは、以前企画でご一緒させていただいて以来、お互いサブカル趣味であることが分かり、配信にコメントでお邪魔したりお便りを送ったりしていた。

要するに、私が一方的に推しているミュージシャンである。

彼は東京を拠点に活動している方なので、ライブも関東近郊での開催が多い。

なので今回のライブ参戦は、引きこもりの私にとってかなりハードルの高い挑戦でもあったが、結果的に大きな事故もなくライブを終えられたので、参加して良かったと思っている。

今回はその話をしたい。

北川野乃子さんと合流

冒頭でも話したが、渋谷はとにかく人が多い。

文字通り縫うように歩くしかないほど、渋谷の土地は多くの人でひしめきあっていた。そしてこんなに人がいるのに知っている人は誰ひとりとしていない。

見ず知らずのスマートフォンが上空2メートルで悠々と泳いでいくのをボーッと眺めることしかできずにいると、人ごみの奥から見知った顔が笑顔で近づいてきた。心底ホッとした。

事前に待ち合わせをしていた北川野乃子さんだ。

彼女とは先日、同じライブ「FS. 3rd Anniversary」に参加することが分かり、会場まで一緒に向かうことになっていた。開場まで少し時間が余っていたので、カラオケで時間を潰すことに。

フレンドリーな人柄と打って変わって、野乃子さんの歌声は非常に伸びやかでパワフル! 選曲もカッコ良い曲が多く、圧倒される一時間だった。

曲の合間に好きなアニメやオーディション番組の話などもできて、ライブ前から言いようのない充実感に満たされていた。

最近はリモート飲み会などで間接的に会話をする機会も増えたけれど、やはり直接人と会って話すのは何物にも代え難い満足感がある。

野乃子さん、本当にありがとうございました。

ライブレポート

私の記憶が正しければ、演奏したのは7曲。トークは弾き語りでのスタイルだった。

  1. Ghost Of Prow

  2. 生活

  3. Drive

  4. Fly me to the moon

  5. 僕らの純情

  6. 新曲

  7. 322

Ghost Of Prow

たゆたうようなメロディと含みのある歌い方が印象的な曲。ライブで演奏していた前奏の、若干調を外した和音もとても好みだった。

(前奏の件は音楽ザコの私にそう聞こえるだけで、本当はキレイな和音なのかもしれない)

まさに導入に相応しい楽曲で、一気に髙橋さんの世界にひき込まれた。

生活・Drive

まずは髙橋さんの代表曲である『生活』。

休日の夕方に何もやることがなくて、ボーッと物思いに耽っているような、そんな曲。MVも良い感じに力が抜けていてオシャレ。

『生活』の続編にあたる『Drive』は、ガラッと雰囲気が変わり、大人っぽいサウンドが魅力の楽曲。ドライブインシアターの帰りに、ラジオから流れていてほしい曲第一位である。

ライブでは『生活』のサビから自然に『Drive』へ繋がる構成でとにかくビックリ。曲と曲との繋ぎがナチュラルで新曲を聞いている気分になった。

ちなみに『生活』には8-bit Ver.が存在しており、こっちは深夜にほろ酔いで書いたラブレターみたいな空気感が漂っていてオススメ。大好き。

Fly me to the moon

原曲は高橋洋子さんの『Fly me to the moon』。

なぜかここの記憶があやふやで、もしかしたら違う曲を演奏してたかもしれない。もしそうだったらゴメリンコ。

僕らの純情

どこかやるせない歌詞とハモンドオルガンの音色が心地よい楽曲。

原曲は歩くようなテンポだけれど、ライブでは小走りくらいにアレンジされていた。ロックな歌い方もとても良かったです。

新曲

「上京」がテーマの新曲。11月29日時点では、まだ未発表。

軽い聴き心地でずっと聞いていてもイヤにならない良曲だった。若干、雰囲気が『葛飾ラプソディー』に似ている。

ライブで髙橋さんが「新曲です」と発言したときに、お客さんのSiriが「そうなんですか?」と返事をしたのが面白かった。

322

個人的に一番好きな曲。

原曲はゆったりとした歌謡曲だけれど、ライブで演奏した『322』はもっとスローだった。しっとりとしたテンポながら、熱のこもった歌声が不思議とマッチしていて印象的だった。

そして演奏を聴きながら「本当に終わっちゃうんだな」としんみり。

ライブに参加した感想

ライブ終了後、髙橋さんとお話する時間があり、一時間(!)ほどゆっくり会話させていただいた。上京してからのエピソードや活動の裏話など、とても興味深い話ばかりで、私も思わず上京したくなってしまった。

初めてお話した時から思っていたことだけれど、髙橋さんはとてもお喋りである(このあたりはYouTubeにあるライブ配信のアーカイブに詳しい)。

話題がよく二転三転するのだけれど、転がった先の話題はどれも彼が話したいことなので終始楽しそうに喋っていたのが印象的だった。

その後は、同じくX(旧Twitter)で仲良くさせていただいているちーぼーさんにナビをしてもらいながら、無事ホテルにたどり着いた。

ちーぼーさん、その節はお世話になりました。

ちーぼーさんはnoteで私よりも詳細なライブレポートを書いているので、こちらも是非チェックしていただきたい。

彼女はレポートを上げるのが早くてとても尊敬する。私は「明日、また明日」と先送りにした結果、記憶が薄れて文章を書くのに大変時間がかかってしまった。

何事も早く取り掛かった方が良いことは身にしみて分かっているつもりだけれど、中々改善できずにいる。これは私の悪癖のひとつだ。

私の悪癖の話は置いておくとして、ライブ自体はとても楽しかった。

私は逃げ場のない空間(映画館や電車など)が大の苦手で、パフォーマンス中にパニックを起こしたらどうしようと心配していたのだけれど、いざ参加してみると、拍子抜けするほど何も起こらなかった。

事前に野乃子さんやちーぼーさんに連絡をして助けを求めたのが大きかったのかもしれない。人を頼ることに苦手意識のある私だけれど、人を頼ることで東京への遠征すらできてしまったことには正直驚いた。

今回の旅行で自分に自信がついたし、もっとできることが増えていけば良いなと思っている。

そんな東京旅行だった。

最後にあらためて。髙橋多聞さん、北川野乃子さん、ちーぼーさん、楽しい思い出をありがとうございました。

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