もどかしい距離感の人間関係でも《永遠の始まり》
渡邉帆南美《永遠の始まり》
2021年/CG
毎日自分を発信するための作業を続けていても、肝心のあなたのこころに届いているのかがわからない時がある。
多くを幸せにしたり心揺さぶるような何かが出来たり作れたらいいと強く望む反面、とても大切な人の心さえまだ揺さぶることはできていない。
そう感じるほど、どこかに自信や度胸がないのだろう。
ここに暗雲立ち込める二人がいて、二人の間には濁流の川が流れる。毎日毎日、両者ともに自分を奮い立たせ自己を噴出させる努力をしていれば、きっとかけらくらい届く感情のエネルギーがある。この作品では、お互いがお互いのあたたかく熱い感情に気づくふたりの人間の姿を描いた。やがて暗雲は晴れ、川も流れをゆるやかにする。
本当はあなたにこの愛が届いて欲しく、
そうして、私はあなたにこそ愛されていたい。
そう、これを渡るのは今であり
ふたりの永遠はようやく始まったのだ。
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