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【きょうだい児】『施設入所した娘』と『家に残った息子』、成長のそれぞれ

本年の4月、自閉症の娘が施設に入所しました。それによって『とても成長した』と、あの手この手でお伝えしています。

一方、その裏舞台では息子も大きく成長しています。しかし、子供の成長って親の望むようにはいかないものです。

今日は、きょうだい児のお話し。

2歳差の2人〜息子が生まれるとき〜

娘と息子は、ちょうど2歳差です。

娘が2歳の誕生日を迎え、20日程度してから息子が生まれました。息子をお腹に抱え臨月になったころの娘は、自閉症と呼ばれる傾向が強く出ていました。『指差しはしない』『目も合わない』『常に動き回っている』『喋らない』などです。振り返ってみて思うのは、2歳児には抱えられないほどの不安の中を生きていたのだと思います。

その中で、私は息子の出産日を迎えました。予定帝王切開でした。日頃から何を考えているのか分からない娘でしたが、手術室に向かう私に対して、娘が私を強く求めてくれた姿が今でも目に焼き付いています。車椅子で手術室に向かう際、娘は私の母に抱かれ号泣しながら私に向って手を伸ばしていました。『抱っこ』と言わんばかりに。

出産後、数日のあいだ祖父母と過ごした娘。きっと、すごく淋しかったことでしょう。それなのに、私が小さな弟を抱きかかえて退院したため衝撃が強かったのではないかと思います。一般的に、こんなときは『赤ちゃん返り』すると聞いていました。娘は、赤ちゃんのようになって母を独占することはありませんでしたが、画用紙一面を真っ黒のクレヨンで塗りつぶすようになりました。違う色のクレヨンを渡しても、見向きもしません。せめて泣いてくれたり気持ちを言葉で伝えてくれたりしたらケアもできるのだけど、何も表現しなかった娘です。

タイムスリップして、あのときの私自身にアドバイスしたいです。『この子、何も表現しないけれど、とても苦しいんだよ』と。

いつも一緒だった2人

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