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食い物か同化か

毎月火曜日の朝は、前日に撮り置きしたNHKの100de名著を観ることをしている。

今月の名著はナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』 2023年6月 (NHKテキスト)

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番組を観るだけでなく、テキストを読んで見ると、テレビでは話されなかったある種の洗脳の実験結果に基づいていることが書かれている。

第一回では、アメリカが経済学者ミルトン・フリードマンの考えに基づき、新自由主義を広めたい国の優秀な人材をシカゴ大学に召喚教育する。対象国でクーデターを起こしたり、戦争を活かしたりしながら、召喚教育した人材を用いて食い物にしていく過程を示している。

さて本書には100d名著のテキストには触れられていないが(ナオミ・クラインの元本にはあるかも)、エリートを自国に召喚教育するは、古くはローマでもある。そこでは属州出身の優秀人材にローマの文化や制度、あり方を教える。その後自国へ返して、ローマとの友好関係を築くはあった。同化を目的とした考えである。

しかし、フリードマン主導のアメリカのように対象国の社会制度を破壊し、その国が生きられなくさせたのではない。

むしろ、属州もローマと同じように安全保障し、インフラを整備している。

また、自国の言葉や考え方を強制したりもしていない。自分たちが優れていれば、自ずとマネされるとの考えであったのであろう。

今回の100de名著は第4回では、日本のショック・ドクトリンにも触れる。興味深くもあるが、怖くもある。

ナオミ・クラインが必ずしも正解を言っているかは、わからないが…しっかり聞き考えるべきだと思います。

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