多言語演劇

ひとつの戯曲を
いくつもの言語を用いて
演ずる多言語演劇。
映画「ドライブマイカー」で
初めて知って驚いた。

東京外語大学の学園祭で
実験的に行われていた。
通じないことを前提に
演劇を行うことの
意味を問うものだった。

言葉が通じないから
身振り手振りや表情で
通じさせようとする。
言葉の壁を越えよう、
そこに心の交流が生まれる。

言葉がわからなければ
言いたいことがわからず、
お互いを理解できないと思う。
しかし言葉が通じないからこそ
心が通じることもあるのだ。

「ドライブマイカー」では
言葉を発せない人も参加する。
その俳優は手話で話すが、
言葉が通じないことと変わらない、
手話はボディランゲージである。

通じさせようとする意志が
心を通じさせお互いを理解させる。
言葉など本当はいらない。
大事なのは心なのである。
人への愛情こそ重要なのだ。