国のために働く男

スラリと背の高い男は
金メダリストで元庁長官。
頭の回転がすこぶる速い、
洒落たフランクな会話は
若いときと変わらない。

少しの間大学に戻って
教鞭をとってはいるが、
旧体質の日本スポーツ界を
真っ向から変革できるのは
まさにこの男しかいない。

カジュアルで柔らかい人当たり、
それでいて深くえぐる洞察力。
最も大切な本質を見極め、
グローバルな視野と大局観、
すべてを包み込む力は絶大だ。

もはやスポーツ界の枠を超え、
国のために働く人になった。
久しぶりに会ったこの男は
まばゆいばかりの輝きを
辺り一面に放っていた。
あの夏の一瞬のように!