榧(かや)の実

昔々は日本のどこにでも
あったという榧(かや)の木。
常緑針葉樹で高さは
25mにもなる大きな木だ。
平安時代に植えられ始め、
弘法大師によって広められた。

榧の木は水に強く腐りにくいため、
舟や風呂、仏像などに用いられた。
実は滋養があり保存食品となり、
実からとった油は食用、
灯火や虫除けに使われた。
しかし今や珍しい木となった。

榧の実は縄文時代から
食べられていた古代の実。
この貴重な実を友人の
星さんからいただいた。
会津の山に成ったもので、
形はカカオに似ている。

実をあく抜きして炒ったもので、
胡桃のように実を割り、
中の種子を食べる。
ちょっと渋味のある
アーモンドのような味わいだ。
漢方になるというのもわかる。

たくさん食べたら鼻血が出そう。
少し食べるのでちょうどいい。
縄文時代の日本に思いを馳せ、
縄文人になったつもりでいただく。
榧の木で掘られた仏像を拝むように
榧の実を大切にいただいた。