ブランデンブルク協奏曲

元N響コントラバス奏者、
井戸田善之さんが指揮を執る
「ブランデンブルク協奏曲」を
東京藝大奏楽堂で聴いた。

ブランデンブルク辺境伯に
バッハが献呈した有名な協奏曲。
井戸田さんの教え子など
若い奏者を集まっての演奏会。

さあ狩りに出るぞと勇ましい
ホルンが鳴る第1番から始まる。
オーボエやファゴットが楽しく、
ヴァイオリンが協奏していく。

次の第3番は弦楽が大活躍、
3人のヴァイオリン奏者の
息がぴったりでワクワク。
指揮が奏者を乗らせる。

続いて第5番となる。
トランペットが超絶技巧、
高音を歯切れ良く吹く。
音楽の楽しさは全快だ。

バッハというと神聖、
襟を正して聴くみたいな
畏まった感じがあるが、
井戸田さんの解釈は違う。

「バッハは快楽主義の人。
音楽を愛して楽しみ、
聴く人も楽しませた人。
そんな演奏にしたい」

後半は第4番から。
2本のフルートが美しい。
一人は井戸田さんの奥さん、
知恵ちゃんがとても上手!

続く6番は本当は最後の曲。
ヴァイオリンがいなくて
奏者は少ないけれど、
ヴィオラが独奏的に奏でる。

ラストは有名な第5番。
奏者が多く戻り楽しく、
チェンバロのカデンツァの
自由なソロがホールを舞う。

3時間に及ぶ全曲演奏。
でも全く長く感じず、
あっという間に終了した。
井戸田さんの新しいバッハ。
明るく楽しく華やかだった!