美空ひばりと「川の流れのように」

昭和歌謡が再び人気だそうだ。
某番組に登場する子供には
昭和歌謡が大好きな博士ちゃんが
登場して昭和の大人を愉しませてくれる。

昭和歌謡の素晴らしさは
一に歌手が歌が上手いこと、
二に歌詞が覚えやすいこと、
三に曲が馴染みやすいことがある。

昭和歌謡の女王は美空ひばりである。
七色の声を持ち演歌からポップス、
ジャズからアリアまで歌いこなす
二度とこの世に出ないであろう天才。

彼女が歌って大ヒットした曲は数あれど、
「川の流れのように」が一番好きだ、
そう言う人は多いのではなかろうか。
冒頭から痺れてしまう。

♬知らず知らず 歩いてきた
細く長いこの道
振り返れば 遙か遠く
故郷(ふるさと)が見える♬

誰もが若い頃からこれまでの
あれやこれやを思い浮かべ、
最後は生まれ故郷を思い浮かべる。
父や母や兄弟たちとの楽しい思い出。

♬でこぼこ道や
曲がりくねった道
地図さえない
それもまた人生♬

道なき道を切り開いてきた。
自分だけが歩いてきた道。
平坦ではなく険しい道だったけど、
それもまた自分の人生なのだと。

♬ああ 川のながれのように
ゆるやかに いくつも時代は過ぎて
ああ 川の流れのように
とめどなく 空が黄昏に 染まるだけ♬

いつしか美空ひばりと
一緒に歌っている自分がいる。
美空ひばりはいまもなお、
日本人の心に脈々と生きているのだ。