思案のポーズ

人は物事を考えているとき
どんなポーズをとっているのだろう。
有名なのはオーギュスト・ロダンの
ブロンズ像、「考える人」だろう。
腰を掛けて左手は左膝の上、
右手は右肘を左ももの上に
手の甲を顎の下に置いている。
思索に耽る人物を映写している。

日本では「中宮寺の弥勒さん」こと
弥勒菩薩像の「半跏思惟」である。
腰をかけて下げた左脚の上に
右足を組んで乗せる半跏を行い、
左手は曲げた右足首の上に乗せ、
右手を頬に当てて目を閉じる。
56億7千年後にこの世に降りた時、
私たちをどうやって救うかを考えている。

私の知っている人の思索のポーズは
右手の親指と人差し指を開いて
顎の下に当てて考えるというもの。
もう一つは人差し指を立てて
指先をこめかみに当てるもの。
テニスのスタン・ワウリンカは
ゾーンに入っているときや
ガッツポーズの代わりに出るという。

ただし、この人差し指を立てて
こめかみに当てるポーズは、
人の顔を見てトントンと叩くと、
「お前、頭がおかしいんじゃない」と
ドイツでは侮辱のポーズになるという。
くれぐれもドイツではやらないように、
注意しなきゃいけないのだね。