不思議な島、かなさんど〜

沖縄に伊是名という離島がある。

農民から琉球王朝の国王となった

尚円王が生まれ育った美しい島だ。

猛烈な毒蛇ハブのいない島だけに

人々はのんびりと暮らしている。


石垣の塀に赤瓦屋根の民家。

透き通るようなブルーの海

海中の珊瑚は色も形もとりどり。

追い込み漁で手づかみで魚を捕り、

丸木のサバニ舟で外洋に出ていく。


版画家、名嘉睦稔はこの島を描く。

空に向かって突き出た岩、

海ギタラ、陸ギタラによじ登る。

無人島に渡り野性の山羊を獲り、

三線を弾き、歌い、踊る。


満月の夜は海に映る光の道から

神様が降臨してくると思い、

宇宙人とも交信できるという。

どんなときもなんくるないさ。

不思議な島、伊是名、かなさんど。