ジャニ&芸人オタク「だが、情熱はある」を観る

私のこと

小さいころからSMAPで育って、嵐が10周年の前後から本格的に事務所担になったTHE・ジャニオタ。ただし身体かつメンタル的事情のため現場への参戦はナシの在宅オタク。
一方、関西弁フェチかつテレビっ子の芸人オタクでもある。すべての芸人をリスペクトしている。苦手なネタはあっても嫌いな芸人はいない。中学生で不登校になってからずっと深夜ラジオリスナーで、普段はおもにJUNKリスナー。

そんな私が日テレ4月期ドラマ「だが、情熱はある」について語ります。
(主題歌についても少し語ります)

12話を走り切ってみて

普段からドラマは割と見る方だし、何でも一通り楽しむ派の人間だけど、ここまで毎週わくわくが止まらないドラマは久しぶりでした。リアタイできたのは都合上1話と最終話だけだったんだけど、山ちゃんの実況毎回楽しそうだったな……
笑えて、泣けて、胸にじんときたりずきんときたりする。「ほぼ実話」が刺さる、そしてそれを支えているのが何よりもこのキャストだってことを毎週実感していました。

ジャニオタの自分と芸人オタクの自分の葛藤

元々「たりないふたり」は不毛な議論で話に聞いていたり、実際に深夜番組でやっている時分には見ていたので、あの二人の半生がドラマ化!と聞いた時にはわくわく半分、どきどき半分で……不毛な議論で聴いたのが最初の一報だったかな?やっぱり、キャストの問題が一番気になりましたね。
でもなんだかんだ、「いやー、ジャニーズはないでしょ」なんてタカをくくっていたんです、最初は。だって「たりないふたり」だから、というのもあったし、基本的にたりふたのファン層とジャニーズってたぶん合わないじゃん、と思っていたから、余計な火種を生んでほしくなかったというのもある。それが、発表されてみたらジャニーズのふたりで……
正直この発表時点では、私は慎太郎くんはまぁともかくとしても、海人くんについては本当に(よく知らなくて)未知数で、「大丈夫なのか?この企画……」って、色んな意味で思っていました。ジャニオタとしても、たりふたファンとしても、コケてほしくはない。でも、「ただのジャニタレドラマ」になってしまったらどうしよう……みたいな気持ちもあって(普段ドラマ見ている時にはそんな偏見で見ていないのに、こういう時は気持ちが芸人オタクに傾いてしまう)。何しろフィクションではなく実際にいる、しかも(気持ち的に)身近な芸人さんを演じるというのも懸念点でした。見た目もそうだし、山ちゃんは声も特徴的だし……
でも始まる前から山ちゃんがラジオですごく絶賛してたから、大丈夫……きっと大丈夫、なのかもしれない……どきどきしながら、1話を迎えた記憶があります。

世間の偏見をねじ伏せた俳優・森本慎太郎と髙橋海人

迎えた1話。一気に、不安が吹き飛びました。「山ちゃんの言ってた通りだった……」ってなった。そしてその感覚は回を重ねるごとにどんどん自然に馴染んできて、もう「このふたり以外は考えられない」レベルにまで到達します。
慎太郎くんは、もう、山ちゃんだし。
海人くんは、若林さんだった。

慎太郎くんは髪型や眼鏡もありますが若干増量していたので、見た目がかなり寄っていました。流石に山ちゃんの特徴的な声質はあれだけど、喋り方の間や、癖、トーン、それらをもってどうにもならない部分を補っていた。「あの」慎太郎くんが、妬み嫉みっていうときの表情がいちばん似てるって思うなんて一体どれくらいのスト担が想像していたよ?
海人くんは声がもう似てて、ちょっと画面から目を離したら「若林さんが喋ってるじゃん」って思うくらいだった。特に終盤のダヴィンチの原稿を書いている時のナレーションはもう本物が吹き替えしてるんじゃないかって勘違いしてしまいそうになったし、実際に一緒に見ていた母は「吹き替えじゃないの?」って言っていた。それくらい研究されつくした演技だった。
私は海人くんのことキンプリの中で一番よく知らなくて、実は本当にちょっと前までよくわからない苦手意識すら持っていたんです。でも脱退発表以降の半年でその感覚が段々と抜けていって、このドラマで完全に払拭されたというかむしろ大応援!に変わりました。現金な話ですが。
ふたりの動きや仕草とかが似てる、という点においてはもうそれぞれのコンビの漫才を見てもらえればそのすごさが一発で伝わるのではないかと思う。

ていうかそもそも漫才をドラマで再現してるって何?冷静に考えなくても頭がおかしい(褒め言葉)。これも視聴者みんな思っていたと思うし、スタッフさんも思っていたそう。
何にせよ、このドラマで慎太郎くんと海人くんは確実に俳優としての評価を一段階上に上げたんじゃないかな、って思うし、最初の印象を良い意味で覆してくれた芸人オタクがたくさんいた。SixTONESを応援してくれるっていう山里ファンも、キンプリを応援してくれるっていう若林ファンもいてくれて、そういった意味でもすごく良い効果があったと思う。
もう色んな方向に良い現象しか生んでないドラマといっても過言じゃないですよ。(私の観測範囲が良いところばっかり見てるだけかもしれませんけどね)

周りを支えてくれた素晴らしいキャストおよび演出

まず相方役のふたり!富田望生ちゃんと戸塚純貴くん。この凄さは前述した漫才の動画を見てもわかるとおりなんだけれど、このふたりも主演に負けず劣らずの大天才なんですよね。
富田望生ちゃんは発表されたとき、「わからなくもないけど背が低いよな……」って思ってました。やっぱりしずちゃんって山ちゃんより大きいっていうのがひとつ大きな特徴ですし。でも蓋を開けたらそんなの全然気にならなくて、すっごくしずちゃんで、迫力があった。元々彼女の演技力の高さは知っていたんですけれど、圧巻の一言です。
戸塚純貴くんは逆にそんなに知らなかったんですが、1話からもう春日感がすごくて……まだテクノカットでもないのに←

この動画、たまたまYouTube見てたらおすすめに出てきたんで見たんですけど、結構普段からあの感じなんだなーって思いました。なんか最近の海人くんも若干若林さんに引っ張られてる感たまに感じるし、オードリー(役)のふたりは素で素養があるふたりだったのかもですね。もう後半完全に春日でしたもん彼も。

正直語り切れないので全てのキャストの皆さんが素晴らしかったと言っておくんですが、やっぱり個人的に推したいのは谷ショーさん役の藤井隆さんですかね……見た目は(モデルのご本人と)似てないけど、色々な意味でなるほどなキャスティングで、しかも結構大事なシーンも沢山あったので、谷ショーさんが出てくるたびに胸がずきずきした。
あとクリー・ピーナッツのふたりかな(笑)。まさかコンビであんなにハマるとは思わないし、最終回のラップで感動でしたね……

もうご本人が登場したり、色んな所に知ってるとクスッとできる要素があったり、最終回では時間軸がほとんど最近まで来たり、捨て回がマジでひとつもないドラマでしたよ。

主題歌も良い!!

最初は「ジャニーズはやめてくれ」なんて言われていましたけれど、なんだかんだいって受け入れられたのではないかと思っています……たぶん。だよね?そうだと信じたい。
私一応仮にも事務所の中でもストを強めに推してる人のはずなんですけど、1話で聴いた時にストだってわかりませんでした。ファン失格ですまない。そんな「こっから」ですが、歌詞がもう聴けば聴くほど山ちゃんなんですよ。

ドラマサイズだと流れませんが、

「俺、悪くない。なんも間違ってない」
自分じゃない何かのせいにしたい
天才じゃないの ダッセ わかんなさい
これ フィクションじゃない
よく見なさい 天賦の才などない
(中略)
高くなきゃダメ 低くてはダメ
って思い込んでることこそがダメ
好きこそ物の上手なれ で次こそ終える根比べ

SixTONES「こっから」

ここがすっごい好きなんですよ!!これはもう山里亮太じゃん……って聴いたとき思った。あとサビ前の慎太郎くんの「これだけじゃやれねえってわかってる~」のくだりも大好きです。
ドラマ前半における「天才になりたい(天才はあきらめた)」感というか、「だが、情熱はある」に素晴らしくフィットしているなと思いました。

そしてもう一方のキンプリの「なにもの」です。
これに関してはファンの間で賛否両論ありました。一応物語的にはオードリー側の話が盛り上がってくるところだったので構成上はあそこからED主題歌になるって決まっていたのだとは思いますが、解禁のタイミングなどに関しては、これもう完全にこちら(ジャニーズ)側の都合だったと思います。ファンの論争をもしかして見かけてしまった他界隈の方がいたら本当にあれなところをお見せしてしまって申し訳ないといったかんじ。
まあ色々あったわけですが、出てきた曲は最高にエモい、二人のキンプリの幕開けにもふさわしい曲でありました。

これに関してはやはりこの一節。

掴んでみせるさ 夢舞台
マイク一本で

King&Prince「なにもの」

ここだけで泣けてくる……(早い)
「マイク一本」という表現がこのドラマにおいてはやはりサンパチマイクを彷彿とさせるじゃないですか。でもキンプリにとってはまた違う意味を持ったりもして……
「なにもの」というタイトルからは序盤に山ちゃんが(劇中で)言っていた「何者かになりたい」という台詞を彷彿とさせますが、何者かになりたかったのはきっと若林さんも同じなんですよね。そう考えると「たりないふたり」にフィットしてくるし、後半のED曲として良かったんじゃないかなあ。
「なにものでもなくたって夢を描こう」がやっぱり最終回で聴くとエモすぎてじいんときてしまいましたよね。

おわりに

劇中で不毛な議論が始まった時、「あー、私、これを聴いていたんだ」って思いました。そして今も毎週聴いている。(オードリーのANNも初回から三年くらいは聴いていたんですが諸事情により聴けなくなってしまっていました……なので結構オードリー側のエピソードは初めて聴く話も多かった)
ジャニオタでありたりふたファンの私が、こんな素晴らしいドラマに出会うことができた……本当に、制作の皆さんには感謝しています。全てのスタッフ、そしてキャスト。関わった全ての皆さんに感謝しかないです。

山ちゃんのこの最終回直後のツイートを見て、もしかしたらいつか「続・だが、情熱はある」が見られるのかも……?と希望を抱いてしまいました。
「ほぼ実話」だからこそ、今後に期待だし、その時にはもっと主演のふたりも、もっとすごくなっているんだろうな。相方のふたりも!いつか見せてくれ、その夢の先を!何者かになった未来を!!

ジャニオタやっててよかったと思ったし、芸人オタクでよかったとも思った。そしてこれからもどっちも大好きでいるぞ!……そんな気持ちを強くしてくれたドラマでありました。

今後の南海キャンディーズ、オードリー、そしてSixTONES、King&Princeに幸あれ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?