ゴールドマン・サックスの調査報告書で「BRICs」が生まれる
ゴールドマン・サックス歴史
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テーマ:顧客|イノベーション2001年、ゴールドマン・サックスのグローバル投資調査部門は、世界経済を再構築する4カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の頭文字をとったレポート「Build Better Global Economic BRICs」を発表した。
2000年から2009年にかけて、新興国経済の成長ペースは初めて先進国のそれを上回った。2001年のゴールドマン・サックスの経済調査報告書では、今後の世界経済の成長を牽引する重要な市場として、特に急成長する4つの新興国を取り上げた。ブラジル、ロシア、インド、中国である。この「Building Better Global Economic BRICs」によって、新しい用語が投資用語として使われるようになった。
この論文は、当時世界経済研究所の所長であったジム・オニールが執筆したもので、今後10年間にBRICs、特に中国のGDPに占める割合が大幅に増加し、4カ国の財政・金融政策が世界経済に与えるインパクトも大きくなると予測した。このような見通しから、G7にBRICsの代表を加えて調整すべきであると主張した。
ゴールドマン・サックスはその後もBRICsに焦点を当てた研究を続け、2003年には "Dreaming with BRICs:この論文では、BRICs諸国が2039年までに欧米の経済大国を追い抜くと仮定している。この論文は、2039年までにBRICs諸国が欧米の経済大国を追い抜くというもので、BRICsという呼称は金融・経済界で広く採用された。2000年から2009年までのインドの経済成長率は年平均6.89%であり、中国は年平均10.35%で急成長している。
2000年半ばには、BRICsをテーマにした投資信託やETF、インデックスが数多く作られ、この独特の新興国経済グループを追跡するようになった。2009年にロシアのエカテリンブルクで開催された第1回BRICsサミットでは、BRICs諸国の首脳が集まり、政策課題や共通の課題について議論した。翌年には、南アフリカの参加を決議し、BRICSの頭文字を確固たるものにしました。2014年、ブラジルのフォルタレザで開催された第6回BRICSサミットで署名された合意により、BRICS開発銀行が設立されました。
新開発銀行(NDB)と改称され、上海に本部を置くようになってからは、BRICSをはじめとする新興市場国や途上国のインフラや持続可能な開発プロジェクトに資源を動員することを目的とした機関となっています。
ゴールドマン・サックスは、次の世界的な成長大国となる可能性のある新興国群にリサーチ・スポットライトを当てることで、投資家と企業の双方が、変化する世界経済のパワー・ダイナミックに基づいて思考と意思決定を行うことを支援しました。さらに、「BRICs」というコンセプトは、農業、貿易、環境政策から国家安全保障、国際金融に至るまで、多様な国々の政策立案者間の協力と協調のきっかけを作りました。