アサド-習近平会談：中国とシリアの戦略的パートナーシップ
Modern Diplomacy
Newsroom
2023年9月23日
元記事はこちら。
中国の習近平国家主席とシリアのアサド大統領は金曜日（9月22日）、中国とシリアの"戦略的パートナーシップ"の確立を共同で発表した。
両大統領は第19回アジア競技大会の開幕を前に、中国東部の浙江省杭州市で会談した。
習主席によると、シリアはアラブ諸国の中で最初に中華人民共和国と国交を樹立した国のひとつであり、国連における中華人民共和国の合法的な議席を回復する決議を共同提案した国のひとつだという。
両国の国交樹立以来67年間、中国とシリアの関係は国際情勢の変化に耐え、友好関係は時とともに強くなってきたと習主席は述べた。
習主席は、戦略的パートナーシップの確立は、両国関係の歴史における重要なマイルストーンになると指摘した。
中国はシリアと協力し、両国の関係を豊かにし、中国とシリアの戦略的パートナーシップを継続的に発展させることを望んでいる。
習主席は、中国がシリアと引き続き協力し、双方の核心的利益と重大な関心事に関わる問題でしっかりと支え合い、両国と他の発展途上国の共通の利益を守り、国際的な公正と正義を守っていくことを強調した。
中国はシリアが外国の干渉に反対し、一国主義といじめを拒否し、国家の独立、主権、領土保全を守ることを支持する、と彼は言った。
習主席は、中国はシリアが復興を行い、対テロ能力構築を強化し、「シリアが主導し、シリアが所有する」原則に従ってシリア問題の政治的解決を促進することを支持すると述べた。
中国はまた、シリアが他のアラブ諸国との関係を改善し、国際問題や地域問題でより大きな役割を果たすことを支持すると付け加えた。
中国はシリアとの「一帯一路」協力を強化し、シリアからの高品質の農産物の輸入を増やし、「世界開発イニシアティブ」、「世界安全保障イニシアティブ」、「世界文明イニシアティブ」を共同で実施し、地域と世界の平和と発展に積極的に貢献することを望んでいる。
アサド大統領は、国際問題において、中国は常に国際の公正と正義に沿い、国際法と人道主義を堅持し、重要かつ建設的な役割を果たしてきたと述べた。
シリアは「一帯一路」イニシアティブ、「世界開発イニシアティブ」、「世界安全保障イニシアティブ」、「世界文明イニシアティブ」を高く評価し、断固として支持し、積極的に参加していく。
シリア側は、中国政府のシリア国民に対するかけがえのない支援に感謝し、中国の内政に対するいかなる干渉行為にも断固として反対し、中国の長期にわたる揺るぎない友人でありパートナーであることを望んでいる。
アサド大統領は、シリアと中国の戦略的パートナーシップの確立を契機として、二国間の友好協力を強化し、国際問題や地域問題における意思疎通と協調を強化していくと述べた。
会談後、両首脳は「一帯一路」協力や経済技術協力などの分野における二国間協力文書の調印に立ち会った。
関連記事
1 【アサドの中国訪問外交的孤立を打破し、シリアを再建する。】
シリアのバッシャール・アル＝アサド大統領がアジア大会開幕に参加するために中国を訪問したことは、シリアからの外交的孤立を打破しようとする重大な一歩となった。
参考記事
1 【中国とグローバル・サウスとの関わりは、いかにして米国の支配に挑戦するか？】
中国は米国の支配に挑戦し、西欧中心の秩序の欠陥を暴くグローバル・リーダーとして台頭してきている。
中国は、グローバル・リーダーとしての台頭を支持するよう多くの国々を説得したいと考えている。習近平が政権に就いて以来、中国はグローバル・サウスから多くの国々を引きつけることに集中し、その後ろ盾を利用して既存の世界秩序を自らのビジョンに沿って徐々に変えていくことを目指している。
2 【中国と湾岸諸国の関係は、石油の購入にとどまらない分野にまで広がっている。】
習近平国家主席がリヤドで初の中国・湾岸サミットに参加してから7ヶ月、世界第2位の経済大国である中国とサウジアラビアやアラブ首長国連邦などの国々との経済交流が加速している。
12月の首脳会談で習近平はイランとサウジアラビア間の協議の仲介を申し出、3月に北京で調印された宿敵同士の関係修復という画期的な合意につながった。
3 【パレスチナは中国の仲介で機が熟した。】
4 【BRICSの中東進出：対話的な地域・グローバル・メカニズムへ】
BRICSの中東進出は、同地域の明るい経済的展望と、新たに署名した4カ国間の相互的な二国間および多国間貿易協定の強化の余地を約束するものである。
BRICSの中東への進出は、地域諸国にとってマルチ・アラインメントの選択肢を強化し、特にこのグループ化は地政学的というよりも地経済学的な性格が強いため、協力的な多国間主義と紛争解決を促すだろう。
5 【地政学的ゲームチェンジャー。中国のイラン・サウジ和平合意は、ペトロダラーと米国経済覇権への大きな打撃となる】
中国がサウジアラビアとイランの間で和平交渉を行ったことは、米国の経済覇権を支えるペトロダラーに大きな打撃を与えている。両国は石油のトップ生産国で、他の通貨でエネルギーを売ることを議論している。また、BRICSへの加盟を申請し、「一帯一路構想」のメンバーでもある。
6 【BISと4つの中央銀行、クロスボーダーCBDCプラットフォームでのリアルバリュー取引の試験運用を成功裏に終了】
香港特別行政区、タイ、中国本土、アラブ首長国連邦の20の銀行がmBridgeプラットフォームを利用し、164件の決済と総額2200万ドル以上の外国為替取引を実施しました。
このパイロット版では、プラットフォーム上で実際の価値を直接決済することで、マルチCBDCの実験が進んでいます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？