学級通信 何をどう書く?

1 はじめに

 学級通信に対する捉え方や活用の仕方が教師によって異なります。これは悪いことではありませんが,「通信を出さなければならない」という焦燥感から出すのは望ましくありません。先生方も忙しくされています。その中で,必要性を感じていないのに,あるいは意図が明確でないのに「周りが出しているから」「最低100号出すという目標に向けて頑張る」というのは避けるべきです。通信は配るだけでは多くの子どもは目を通しません。担任や学年としてのメッセージと,伝えたいという想いも大きく関わってきます。
 個人的には,学級通信には大きな効果があると考えています。学級通信には連絡事項を伝える面と,学級組織として質を高めるための側面があります。学級通信を通して,担任のメッセージを伝える学級組織の側面でまとめました。


2 サイズはどうする


 まず,内容の話をする前にデータのサイズについてです。私のお薦めはB4で横長の2段組みにすることです。B4横書きのメリットは,二段組みすることでレイアウトがすっきりと詩,構成が組みやすいことです。大きく二つのテーマで十分な広さもあり写真の挿入も困りません。A4縦長にしている先生もおられて,「どうしてA4で書かれるようになったんですか?」と聞いたところ「これだと号数が稼げて保護者も喜んでくれるから」と聞いたときは愕然としました。ただ出すことを目標にしては何の意味もありません。保護者目線で見ると,確かに子どもの様子が知りたいという家庭も多いとは思いますが,中身が伴ってほしいものです。特に,教育は子どもに還元される物です。保護者の協力なしでは成り立ちませんし,関係を作る手段として学級通信を発行するのも良いでしょう。しかし,ただ号数にこだわられた学級通信を読みたいでしょうか。もしかしたらただでさえ学校からのプリントが多いところで疎ましがられたり,油ゴミの処理に使われるだけになるかも知れません。意図を大切にしましょう。


3 配り方は大事


 連絡事項を伝える配布物や,業者から送られてくるたくさんのチラシと一緒に配っては絶対にいけません。何かメッセージがあって時間をかけて作っているのですから,全員で目を通す時間を作りましょう。押しつけがましいように感じてしまうとお互い辛いので,読み方や雰囲気には敏感になりたいところではありますが,原則学級通信はきちんと目を通せる環境を作ってあげましょう。ただ前から後ろへ流すだけではほとんどの子どもは間違いなく読みません。ツールとしての学級通信を最大限活用しましょう。


4 おわりに

 

学級通信は子どもと担任をつなぐツールです。子どもを育む手段です。義務感から出す非通用はありませんし,うまく使えば子どもの中で価値観が育まれていきます。だからこそ,しっかりと伝えたい内容は伝えきる,一緒に読む,自分の考え方やメッセージを振り返ることを怠らずにしていきましょう。
 次回は実際に入れると子どもも嬉しく学級も良くなる中身の工夫や,実際のデータも添付しようと思います。

この記事が参加している募集

#オープン学級通信

5,685件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?