不登校のサポート、時間をかければ時間がかかりません
私は家庭教師として不登校のサポートを10年やってきました。
いままでサポートしてきた中で1番年齢が高かったのが24歳です。学校に行けず高校をやめてしまいそのまま引きこもり生活。厳密には不登校ではありませんね。
初対面ではとても明るかったのですが、3回目に会ったときは壁に向かって立ったまま1時間、リビングのテーブルの周りをぐるぐる周ったまま1時間。ペタペタというスリッパの音をずっと聞いていたのを覚えています。
それでも2時間待っていると、さあ先生、勉強しましょう!と、こうなるわけですから、面白いですよね。不謹慎だったらすみません。
私に家庭教師の資質があるとしたらそれは”待てること”だと思います。
不登校になってしまった、なんとかしなきゃ!焦る気持ちはわかりますが、時間はかかります。捻挫だって骨折だって、なるのは一瞬ですが治るのは時間がかかりますよね。心の傷も同じです。
私がサポートを始めるときに1つ目安としてお伝えしていることがあります。
それは、不登校になってからの期間と同じ期間かかる覚悟をして下さい。ということ。
半年行っていなければ半年、1年行っていなければ1年、2年行っていれば2年です。
もちろん絶対ではありません。ですがそのつもりで臨みますということです。そしてご家族もそのつもりで。ということです。
逆にそういう時間をかけて長期的な見方ができるようになると、想定より早く事態が良くなることもあります。
時間をかけるつもりでいれば時間がかからなくなるのです。
来月からなんとか、新学期からなんとか、と焦っているうちに、進展のないまま月日がたってしまうよりは腰を据えて覚悟を決めたほうがいいのです。
とはいえ冒頭の例の場合は期間が16歳から24歳ですから8年間です。本当に申し訳ないのですがそのときは8年かけましょうとは伝えられませんでしたし、覚悟は私にもありませんでした。
少なくとも小中学生なら不登校歴もそう長くはないハズ。そうなる前に長期的なサポートを考えましょう。というお話でした。
読んで下さりありがとうございました。
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