見出し画像

卒業制作のご紹介: Traveler's Collage

卒業式からあっという間に2週間近く経っていて、時の早さが怖いやら、すごいやら。周りの友人たちも、日本に帰国したり、他の国に行く人もぽろぽろで始めていて、出会いと別れの季節であることを実感させられます。

卒業式から少し時間が経ってしまったのですが、せっかくなので、パーソンズの卒業制作で、何をしたかご紹介したいと思います。

もともと、私の学部はCommunication Design学科というのですが、取り扱っているのは二次元のデザイン全て。ポスターや雑誌、本といった紙媒体から、WebサイトやUI/UXのデザイン、さらにはブランディング、モーションなども取り扱っています。なので、卒業制作ではパッケージデザインを手がける人や本を作る人、動画やゲームを作る人など幅広いです。

私はというと、もともと大学の学部時代に、少しプログラミングをいじっていたことから、Webサイトのプログラミングに興味がありました。パーソンズでは、プログラミングを使ったデザインを学んでいたこともあり、「デジタルにかかることが何かしたいなあ」とぼんやり思っていました。

そこで、思いついたのは、13年間集め続けた旅行の記録のこと。

さかのぼること2010年。オランダに留学が決まって、旅行が楽しみなわりにはカメラ代をケチった私は、「せっかくだからいろんな街で記念になる、タダのものを集めよう」と、訪れた街でポスターやチケット、地図やフリーペーパーの切り抜きを集め始めました。

最初はなんとなく始めたのですが、集めるうちに、それぞれの街の色使いや文字、写真の使われ方の違いが面白くて、気がついたら13年経った今も続くコレクションになりました。その過程で、デザインや広告にすごく興味を持って、前職の最終面接に持ち込んだり、大人になって美大を受験するようになりました。

せっかくの卒業制作だから、思い入れのあることをしたい。そして、パーソンズで久々にプログラミングを学ぶ中で、Webサイトやアプリなど、デジタルにかかるデザインにも興味があったので、この旅行の記録のデジタル化をすることにしました。

もちろんスムーズに行くことは全くなく…。技術面や自分のセンスが全然追いつかなくて、自分が作るものが嫌いになったり、無理かもと思ったことも数えきれないぐらいあります。

私の場合は、ストライキもあってイレギュラーなタイミングだったので、正式な提出は5月に延びたのですが、「何のためにこんなやってるんだろう」とか、悩んでは先延ばしにしていた時期もあります。

そんな中でで、他の大学院の卒業発表を見に行った時に、とある方が、「自分の卒制は、大人の自由研究にしたい」とおっしゃっていて、そこで、「ああ、自分の好きなようにやろう」と肩の荷がすとんと降りた気がします。

止まったり、思うように進まなかった時期も長いのですが、心が定まってからはすさまじい勢いで仕上がって、最後の提出に、間に合いました。

これまで私は普段何事も「いつまでに、これをやる」と段階を決めてこつこつと進めていくタイプなのですが、その分計画通りにいかないとストレスを抱えやすいタイプでした。ですが、今回のプロジェクトの中で、うまくいかなくても、最終的にはなんとかなる、まずはできることからやればいい、と大きく考えられるようになったのは、得たことの一つでした。

進捗のイメージ


あと、「好き」が人をつくるということ、好きなものを「好きだ」と言えるようになったことが、この1年半の一番の学びのひとつだった気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?