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過去を買ってくれる人か、今を買ってくれる人か

最近、嬉しかったことがありました。
前職のデザイナーの先輩と話していた時に、
「敷居が高いかもしれないけど、ほうしょうさんは、僕たちデザイナーの仲間だから。」
と言われたこと。

アメリカに来てから、よくいろいろな仕事のスカウトをいただくことが増えました。それはとてもありがたいことなのだけれども、大体皆前職の経験を元としたオファーが多いです。直近でも「あなたのデザインは弱いけれども、前職はいい会社を出ていて、その経験があるから採用を検討したい」と言われたこともありました。

前職の経験といっても、2年近くブランクがある。
しかも、あまり30代になってキャリアを大幅に変える人が少ない日本にいる人たちに、自分のこれまでとこれからを説明して、それでも新しい職種で仕事ができると証明することが難しかったです。

ひとまずアメリカでキャリアを積みたいと思うものの、ビザやお金などまだ不確定な中で、「世界中どこででも生きていけるようになりたい」という目標を念頭に置いた時に、今みたいな現実に直面すると「やはり勤務数が長い方が評価されやすいのかな。」と如何ともしがたいもやもやもあったし、
特に日本人に自分のキャリアを説明するのが怖いと思うこともありました。

そんな悩みを前職の先輩に話したところ、上のような言葉をいただいたわけなのですが、初めてデザイナーとしての道を肯定してもらえたみたいで、すごくホッとしました。

デザインもできること。
できることが多いのはいいことかもしれないけど、自分の立ち位置をクリアにするのには意外と難が多いかもしれないです。大幅なキャリアチェンジをすると、特に日本ではうまく受け入れられなかったり、直近で頑張ってきたことが無視されることがあるのは切ないなと思いました。

けれど、頑張った過去も大事だけど、一緒にいられるのは今の自分しかいない。過去だけでなくて、今の判断も含めて一緒に仕事したい、付き合いたいと思ってくれる人と一緒にいたい。

そう納得してもらえるようにするには自分が実力をつけるしかないな、と身を引き締める思いになっている今日この頃です。


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