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憂鬱も、新しい学びの期間に

世界各地の広告やプロモーションから、不定期で「いいな!」と思うものをピックアップしています。

女性なら誰でも経験する月1回の女の子の日。
大体の人にとっては不快で憂鬱な時間なのだけれども、捉え方によっては違う見方もできる。例えばインドの性産業で働く女性たちにとっては。

特に風俗に携わる女性たちは、熱があってもインフルエンザでも休めない中、唯一月1回の生理がある3日間だけ、仕事を休むことができる。(それもそれで大問題だが…。)
その職業の習慣に乗っ取って、米・医薬品会社のジョンソン・エンド・ジョンソンが生理用ナプキン“stayfree”ブランドのブランディングの一環として、この生理期間に特化した、”Project Free Period”というスキル特化プログラムを企画。人身売買に反対するNGOも交えて、ヘナや刺繍、キャンドル作りや美容関係など女性も関心が高い職業に必要なスキルを、身につけることができる。
ちなみにPeriodは英語で「生理」という意味でも、「期間」と言う意味もある。

「女の子の日」の捉え方を変えたことが、一番大きいポイントだと思う。
普段から酷使している身体を休ませることも大事だけれども、この3日間の休みを、もっと持続的な仕事のための学びの3日間、と捉えているのが素晴らしいと思った。また、ただ、クラスを設けるのではなくて、インドの性産業で働く女性の仕事のルーティーンや習慣を踏まえて、彼女たちが参加しやすいタイミングでプログラムが構成されているところも、実現するためには必要だったと思う。

勇気を出してこのクラスに参加している女性たちが一刻も早く、より自分の好きなことに近い仕事や生活が送れるためにすごく現実的で、人を救うプロジェクトだと思う。どうか短期で終わらないでほしい…。

参照元:https://www2.spikes.asia/winners/2021/creative_strategy/


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