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思考をコントロールして 人生は創造できるのか? ~トモとなぎ健の物語~

この物語は主人公のトモと小さいおっさんのなぎ健のお話です。
人生に色々な行き詰まりを感じていたトモ。
そんなトモのメンターとしてアドバイスをくれる小さいおっさん【なぎ健】
もし、あなたがトモと同じように人生に行き詰まりを感じていたら…
2人の話を通じて少しでもあなたの人生に役立つことがあれば幸いです。



「うわぁああ…やばい遅刻する!!!どうしよう!!」

「えぇぇぇ!!なんで、また信号が赤!!今朝に限って連続赤信号!!」

「なんなの電車まで遅れてるじゃん!!もう絶対、遅刻だ…」


というわけで

見事に遅刻をした私…。

ついてない日…
遅刻に始まり、突き指をして、電車では足を踏まれ、仕事でミスをし、お気に入りのマグカップが割れ、狙っていた総菜の最後1個をもう少しのところで他の人に買われ…
様々なトラブルに見舞われて疲れ果てた私は、なぎ健と晩酌をしながら愚痴をこぼしていた。

「私が何をしたって言うの?神様って本当に意地悪だよ…」

柿ピーをビールで流し込み、ポロっとこぼした一言に意外な言葉が返ってきた。

「いやいや、神様が意地悪なんじゃなくて、原因は100%トモにしかないじゃん」

神様が意地悪をしたなんて私だって本気で思っているわけじゃない。
でも、今日の出来事の原因が100%私にあるとは、到底受け入れられない!
遅刻や突き指、仕事のミスは確かに私の不注意ではあるけれど…
電車で足を踏まれたり、狙っていた総菜が買えなかったのは、どう考えても私に非はない!

私が悪いと言われている気がして、頭に血が上り鼻の穴が広がる。

そんな私の気持ちを察して、なぎ健は「トモが悪いと責めているわけではない」と前置きをしたうえで、一連の出来事を引き起こしたのは私の思考と感情が原因だと訳の分からないことを言い始める。
???
何のことやらサッパリ意味が分からない。

そんな私になぎ健は、朝起きた時からの経緯を話すように促した。

今朝の私は二度寝をしてしまい、「ヤバい!」と慌てて起き上がり時計を見ると遅刻ギリギリの時間!!
焦りでパニック状態のまま家を飛び出した。
そんなときに限って駅までの道のりにある信号は全て赤で更にイライラしていた。

「その間、どんなことを考えていた?」

「…どんなこと…」
朝の記憶を思い起こそうと視線を右斜め上に向ける。
人間が昔の記憶を思い出そうとするときの視線の動きだと、昔、観たドラマか何かで知った。
それ以降、何かを思い出す時は、この視線の動きをつい意識してしまう自分がいる。

「考えていたことは、絶対遅刻!ヤバい!もう間に合わない!とか、そんな感じのことだったと思う」

なぎ健は私の返答を聞く前から、どんな答えが返ってくるのか分かっていたようだ。

絶対遅刻!間に合わない!と遅刻する未来に思考を向けた結果として、本当に遅刻する現実が現れたのだと説明をした。

聞いても尚、理解できずにいる私に対して説明を続けた。

この世界には絶対的な法則があり、それは私たちが思考を向けることが現実化して人生経験を創り出しているというのだ。

具体的にはこういうことらしい、自分が望むものに思考を巡らせ良い気分でいると、その思考と似た思考が引き寄せられる。
(例:望みについて考えていると、その望みを叶える為に必要なアイディアなどを思いつく
そうして引き寄せられた思考は強固なものになり、やがて望むものが現実として現れる。

反対に自分が望んでいないにも関わらず思考を巡らせてしまうと、もちろん望まない現実を創り出す。
(常に不安や恐怖について考え心配していれば、不安や恐怖に感じる現実を体験してしまう

今朝の私は遅刻してしまう!絶対に間に合わない!という望まない現実に向けて思考を集中させていたために、望まない現実(遅刻する)を創り出したということらしい。

そして、その後も嫌な気分に思考(私はついてない。最悪な日だ)を向け続けた結果、その最悪な思考に見合う最悪な出来事が現れたのだと…

なぎ健の言う法則があるのだとしたら、これまでの私の人生にも当てはまっていたのか?
思い返してみると、ある思考癖があることに気づいた。

何か望むことがあった時(意中の相手がいる時、何かの当選など)手に入れたいと強く望んでいる半面、それが手に入らない未来も同時に思い浮かべる自分がいる。

「どうせダメだよな」と手に入らない予想もしておくことで、それが現実になった時「やっぱりダメだった…分かってたけどさ」と自分を納得させショックを和らげるための方法としていた。

この時、目に見えない世界で起きている事は
望み(意中の相手と結ばれたい)を宇宙に放つ
その直後「でも、どうせ私なんて相手にされないしムリだろうな」
望みを打ち消す思考を放つ

望み/否定 アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態。

否定的な自分の思考を放った直後に気がついて、望む現実に思考を集中し直すことで軌道修正ができる。

しかし、自分の否定的な思考に気づかず(どうせムリ)という思考に集中し続けれると、他にもムリだと思える理由がどんどん浮かんでくる。
否定的な思考が否定的な思考を引き寄せ、ムリという現実に確信を抱くようになる。
ここまでくれば、望まない現実を創り出すのは時間の問題なんだと。

なぎ健曰く、私たち人間は無意識に望まない現実を創造し人生経験をしているらしい。
意識を望むことに集中させることで、自分の人生を望むように創造することが出来るというのだ!

にわかには信じられない話だけど、もし本当だとしたら…

これまで人生は自分以外の何か大きな力に委ねられているような気がしていた。
だから、自分の力ではどうにも出来ず現実は偶然のように起きて、それに反応することが人生だと思っていた。

それなのに、思考をコントロールすることが出来れば私自身で望む人生を創り出すことが出来るなんて…
そう考えていると、ちっぽけだと思っていた自分という存在がとても力強いものに感じられた。
そして、何とも言えない安堵感に包まれているようだった。

「どうしたら思考をコントロールすることができるか教えて!!」

そう訴えかける私になぎ健はキーとなるポイントを教えてくれた。

それは
  「感情」なのだと。

私がいい気分でいる時、それは本当に望んでいる現実に対して相応しい思考だという合図。
反対に、気分が悪い時、それは望みとは逆方向に向かっている合図だと。

自分が今どんな現実を創り出そうとしているのか、それを知るために感情が指針となるみたいだ。

自分の思考や感情に意識を向けることが重要で、私がいい気分でいること以上に大切なことはないという。

思考や感情に意識を向ける?
何を考えているかに意識を向けることは出来そうな気はするが…
感情というのは…
私は常に何かしらの感情が動いているということ?
じゃあ今、私はどんな感情を抱いているのか?

意識を向けても何もつかめない…
自分の感情が分からない…あれ?…私は変なのか?…

「感情が分からないと不安にならなくて大丈夫だよ」
困惑する私をなだめるように、なぎ健が話しかける。

現状を知ることは、より良い未来を創るための第一歩だから。
感情が分からないなら、トモには伸びしろがあるってことだ!

自分がどんな事を考えているのか思考の方が掴みやすいなら、まずは自分の思考に意識を向けてみるのはどうだろう?
その時に、自分の感情を確かめていけばいいんじゃない?
そうして少しずつ感情の体感を掴めるようになると思うよ!

私はなぎ健の提案を受け入れることにした。

先ずは、自分がどんな事を考えて生きているのか?
そこに意識を集中してみよう!!


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