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自粛と血路

 2020年度は自粛ムードから始まった。私もNOTEの更新をしばらく自粛していた訳だがその沈黙を破らねばならない由々しき事態が発生した。要するに余りにも薄っぺらい人生をのうのうと生きていたためネタのストックが尽きていたがようやく思いの丈を綴ることのできる出来事が起きただけであるが。

 今の薄暗い世の中を憂うのは限られた人々だけで良い。大衆が扇動され世の中に絶望する世の中は大変よろしくない。もちろんノーテンキに今まで通りライブを開催したり旅行したりというのは控えたほうが世のため人のためにはなるだろう。ある一定の自粛の線引きは必要ではあるが、家に引きこもって今後の人生を悲観的になる必要はない。人間というのは元来享楽的な生き物だ。ある楽しみを塞がれると他の抜け道がポンと開けることがある。それは現状に限らずどこでも起き得ることだ。

 ここで本題に入りたいと思う。地上波から自粛の波に飲まれBSスカパーに流れ着いた過激バラエティー番組が相次いで終了してしまったのである。なぜBSスカパーに面白い番組が多かったのかという理由は制作費が受信料でありスポンサーに忖度しなくてよいという理由だ。詳しくは後述する地下クイズ王決定戦にも出場経験のある鈴木貴博さんが書いたこの記事を参照してほしい。元は昨年夏に『BAZOOKA!!!』という多くの名物企画を生み出した番組が終了してしまったあたりで風向きが変わっていたように感じる。この番組の看板企画であった高校生ラップ選手権やこの番組から生まれたジェニーハイは今後も継続されていくと思われるが、それ以外にも薬物や犯罪にスポットライトを照らした地下クイズ王決定戦、お騒がせ女性芸能人やヤンチャな一般人女性が歌に想いを乗せるヤンチャな女ののど自慢という企画も生み出していた。

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そんなBAZOOKA!!!が終了してしまった辺りでそろそろ契約を打ち切ろうと思っていたのだが繋ぎとめてくれた番組としがらみがあった。まずしがらみについては私自体が大の巨人ファンであるためG+を契約していたという余りにもくだらないが死活問題であることだ。そして繋ぎとめてくれた番組というのは『ダラケ!~お金を払ってでも見たいクイズ~』と『田村淳の地上波ではダメ!絶対!』であった。まずダラケ!という番組は極妻やAV男優といったディープな人々の体験談を互いにクイズ形式にして出題し合うという番組だった。

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次にダメ!絶対!という番組は社会派バラエティで数多くの企画を打ち出していた。新婚さんいらっしゃい!をオマージュした不倫さんいらっしゃいという企画やトゥナイトをオマージュしたアトゥシナイトといった企画、一口馬主企画、アイドルプロデュースなど手広く手掛けていた番組であった。

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この二つの番組が2020年3月に最終回となってしまった。今後もレギュラーとして放送はされるがすべて再放送なのだ。つまり、地上波の規制の波から衛星放送に血路を開いた面白いバラエティーの灯は消えてしまった。それとも新たな面白いバラエティーを作るためのダウンタイムなのか?いや、かつてBSスカパーには『徳井義実のチャックおろさせて~や』という番組があった。この番組は手淫されながらカラオケを歌唱して90点以上出すことができれば賞金がもらえる手コキカラオケや男女の共同生活の中で一人だけ口淫が好きな女性が紛れ込むペロペロハウスといった面白い企画が不定期に放送されていた。そんなこの番組も2016年を最後に新作は放送されていない。

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いくら何でもダウンタイムにしては長過ぎる、ルーズ過ぎやしないかと思ったが徳井自身の申告漏れの発覚は2019年なのでたぶん終わってしまったんだと思う。よって今の段階では衛星放送にすら規制の波が押し寄せていると私としては判断せざるを得ない。

 そんな矢先アマゾンから昔退会したプライム会員を30日間無料体験しないかと誘いがあった。恋心は移ろいゆくモノ。今の恋人に愛想を尽かしたタイミングを見計らうかのように昔の恋人から連絡は来ると言うモノ。恋愛などしたことはないがそういう話はよく聞く。そんな誘いに乗ってプライムビデオを見ているとドキュメンタルやバチェラーといったなかなか面白いオリジナル番組が多い。そうか、今度は衛星放送からインターネットに血路を開いたのか。野球も今はコロナの影響で開催されていないし開催されたらG+ではなくてDAZNに乗り換えてしまおう。私自身も引きこもり生活の血路も開かれたように感じた。

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