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森茉莉さんが 好きすぎる

最近 朝井まかてさんの「類」を 読んで 森鴎外の一族のことが すごく 気になり始め 若い頃 とても興味があって でも ご縁が なかった森茉莉さんの本を 数冊 読ませていただくうちに うわあ この方 大好きだわ と のめりこんでいる最中です

森茉莉さんに興味を 持ったきっかけは 若い頃に読んでいた 雑誌の中の記事であったと 思います 明治の文豪の娘でありながら 買い物かごの中に 原稿用紙を 無造作に入れ 執筆するのは お気に入りの喫茶店のテーブルの上 ご本人は いたって 普通の カーディガンや スカートを 召されていて パッと見 本当に そこらの おばさんのような風貌

かっこいい! そういう生き方に ものすごく 共鳴していた わたしは すぐに 森茉莉さんの虜になるところでしたが 当時 まず 読んでみたかった 彼女が翻訳した ジイップの「マドモワゼル ルウルウ」という本が 絶版になっていて 入手困難でした 当時は アマゾンも ヤフオクもなくて 出版社や 書店になければ もう どこにもないという時代でした

あ でも 古本屋では 運が良ければ みつかることがあり 学生で ヒマだったので しょっちゅう 京都中の古本屋を のぞいて 探していました それでも みつからず 思わず友人に そのことを 愚痴ったら 彼女も 森茉莉さんに興味を 抱くようになり なんと 彼女の方が 先に とある古本屋で その本を みつけてしまったのでした

なぜか みつければ わたしに 譲ってくれるんじゃないかと 思っていたわたしは 彼女に「売ってよ」と 言いましたが もはや 本のページを繰り 森茉莉の虜となってしまっていた友人は 頑として 譲ってはくれず 貸しても くれなかったのです オーマイガッ! まあ さすがに だからといって 友人との間が ギクシャクしたとかは 全く なくて 今でも 大事な友人であることに 変わりはございませんので ご安心くださいね

それから 月日は流れて わたしは 結婚したり 海外に 行ったり 子育てしたり 介護したり まあ 人生の 多忙な時期を 平凡に 過ごしていたわけですが そんな中 森茉莉さんへの興味も 薄れてゆきました

でも 心の底だか 奥の方で ずっと love callは 続いていたのかもしれないですね でなければ 朝井さんの あの本に 引き寄せられることもなかったかもしれないし そこから 小堀杏奴さんの本を 読むことも なかったと 思います それから 図書館で 借りて 森茉莉さんの「贅沢貧乏」を 読ませていただき 一気に 森茉莉沼に ずぶずぶと… 今や ほぼ 首まで つかっております

ああ なんで もっと 若い頃に 出会わなかったんだろう とも 思うし いやいや 若い頃の わたしに この世界観 本当に わかることが できたかな とも 思います

図書館で 順番に 代表作を 読ませていただいて 今は ムック本の 森茉莉特集の号を 借りています 連休も ずっと それを 読んでいて 至福のひと時で ございました

なんかね かっこいいの 森茉莉さんって 

ちょっと 凡人には 真似できない かっこよさ

まだ いろいろと 読ませていただいている 途中なので 短い言葉で 森茉莉さんを 語ることなど できませんが 森茉莉さんの頭の中って 濃厚で 芳醇で 多重構造で 複雑で まるで 由緒ある 古い洋館の屋根裏部屋で 頭に 蜘蛛の巣を からめながら 舞いあがる 細かいホコリに むせながら 中を のぞかせてもらってる感じかな… 


森茉莉さんの研究者や 熱心なファンの人が よく 口にする 実際 会いに行ったら 嫌われる気がするという言葉 おかしくて でも わたしも そんな気がしてならないのです

森茉莉さんは 手なづけるのが とても難しい ふくふくと肥えた 猫のイメージです

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