見出し画像

デザイナーってなんだっけ

たいへん軽めのタイトルで恐縮です。
最近モヤモヤしていたんですが、ふと思い立ったので書いておきます。

まずデザイナーという言葉を辞書で引くと、およそ「物事を設計する人」と書いてあります。
形にしたり視覚化する能力だけをピックアップされがちですが、本来デザイナーの役割は「設計」という方が本質的です。

設計というと「設計図」が思い浮かび、ものを作らなくても良いように思われますが、それも間違ってはいません。設計図を書けば半分できたような分野もあれば、逆に設計通りにできない分野もあります。実際には後者がほとんどで、途中で設計を変えるような柔軟さが不可欠という意味では「物事を設計し、形にする人」くらいまで範囲を広げて良さそうです。

さて、巷にはたくさんのデザイナーが存在します。
「WEBデザイナー」「グラフィックデザイナー」「インテリアデザイナー」。それぞれ設計する対象を絞りこみ、自分の得意分野を明らかにするためそう名付けています。
専門分野によって必要な能力は異なりますが、比較的共通する能力も存在します。

【共通して求められる知識・能力】
・論理的思考力
・観察力
・言語化能力
・造形力
など
【分野によって求められる知識・能力】
・色彩への理解
・タイポグラフィへの理解
・写真への理解
・情報設計への理解
・プログラミングへの理解
・人体への理解
・心理学
・物理学
・建築法
・数学
など

世の中で人為的に作られたもの全てに設計者/デザイナーが存在します。そのジャンルの数だけ専門性は異なるため、「デザイナー」に必要な能力を定義しきるのは不可能です。

横断的に手掛けられるマルチな才能を持った方は、対象を限定せずあえて「デザイナー」とだけ書くこともあるようです。(要出典)

ちなみに最近ではUXデザイナーという言葉もよく耳にします。
じつは自分も「デザイナー」「UIデザイナー」ときて「UXデザイナー」と肩書きに書いていますが、よく考えてみるとUX(UserExperience)のデザインとは上の能力においてみるならば

【共通して求められる知識・能力】
・論理的思考力
・観察力
・言語化能力
・造形力
・ユーザー行動を想像・定義する能力 ←NEW!

に収まるくらい、デザイナーに共通して必要な能力です。そしてユーザー体験とはもともと設計する対象ではなく、物事を設計する際に必ず考慮すべきことです。

UXを考えることそれは物事を設計する「デザイナー」にとっては共通して必要であり、本来そのジャンルは問われません。

世のUXデザイナーの皆様は今後、「ユーザー行動を想像・定義する能力」を使って、一体何を設計することができるのか、明確にする必要が出てくるでしょう。

デザイナーは皆、人間とその行動について考えていますからね。

それでは

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?