現代の理想的組織体系⁉ティール組織を紐解く! ②
Teal
記事①で組織の形態はパラダイムの変化に伴って変容してきたと記載したが、これがまず第一に理解しておく必要があるポイントだ。
ラルーは書籍内でパラダイムの変化によって、今までに大まかに5つの組織形態が存在してきたと主張している。
1. レッド組織
これは小規模で支配的な集団によくみられる組織形態で、現代ではギャングやマフィアなどが例となる。
特徴としてはトップが自身の地位を保持するために、圧倒的な力の誇示によって下の者の恐怖心を煽り無理やり従わせる点が挙げられている。
しかし、それをすることでトップから離れているものから寝首をかかれる可能性も生じてしまうため、近きものはなるべく信頼のおけるもので固め、その者たちには恩恵を与えるスタイルをとっている。
それでもやはり組織としての脆弱性は免れず、また計画や戦略も得意としないため、複雑な成果を上げる事には向かないとラルーは語る。
2. アンバー組織
アンバー組織はレッド組織より進んだ組織体系であり、プロセスの発明により中長期で計画を立てることが可能になったとされている。
つまり、ある作業の中で特定の人員がいないと成り立たないというよりは、プロセスが確立されている限りはその役割を新たに補充し続けられるようになったということだ。
しかし、これはアンバー組織が変化を嫌うという背景を暗示する。
過去に成功したことはこれからも成功すると考えており、上手くいかなくなったとしても試行錯誤をしてまた新たに成功しようとは思いたがらないのだ。
その反面、正式な階層の構築により規模を拡大しても安定する組織構造を作れるようになった。
これが出来た背景としては、労働者はほぼ怠惰で、不誠実で、指示待ち人間であり、常に監視と指導を受けるべき存在と認識されていたという事があげられている。
要約すると、アンバー組織では階級や役割の流動性はなく、確立されたピラミッド式システムの中で各々が機械的に動くシステムとなっている。(日系企業はここに近いかも...?)
3. オレンジ組織
この組織体系は前の二つと比べると格段に良い業績を達成できるようになったとされている。
大きな特徴として、ピラミッド構造は組織内に残るされてはいるが、プロセスとプロジェクトによって組織全体が動かされている為、複数の職種や部門をまたがった形でのコミュニケーションが可能となり、イノベーションが促進されている風潮だ。
また、オレンジ組織は実力主義も採用している。
そのため、役職や階級も常に流動的であり、人々は結果を出すために仕事用の仮面をかぶって合理性を追い求める。
多くのグローバル企業はここへ属すると思われる。
4. グリーン組織
これは前3つとも全く違うベクトルに存在する組織だ。
組織に属する者すべてに平等の権限が与えられ、リーダーの椅子に座るものを置かず、すべてコンセンサス(同意)によって物事を決めていくというものだ。
しかし、そういった平等の権限が与えられるためには、強烈な価値観、文化が共有されていることが必須条件だともラルーは述べている。
また、企業の目的は人々の心を揺るがすものになっていることが多く、割と非営利団体に多く見られる組織体系とされている。
5.
そして、最後にこれから話していくティール組織へと続く。
詳しい内容は第2部②で掘り下げていこう。
では。
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